ベルリン国立バレエ団「チャイコフスキー」


いや~しみじみと、「観れて良かった~」と思いながら帰りました。

他のダンサーのを観たことがないし、それにこの演目じたい初めて観たのですが、もう最高楽しかったです。
予習で、プログラムのあらすじを読んだ時は「えらく重くて暗い内容だな・・・」と思っていたけど、演出や振付が”鬼才”というだけあって、ぶっ飛んでて楽しいのなんのって。
腐的要素満載だしで、やたらツボに来まくり。

それに、チャイコフスキーを踊ったマラーホフの表現力の素晴らしさに感動でした。
踊りも美しい~。観ていてほっとする、その完璧さ。
凄い人だとは承知していたけれど、チャイコフスキーでさらにそのことを実感しました。
2時間弱、ほぼ踊りっぱなしという、肉体だけでなく精神面でもかなりハードな舞台をこなしていて、しかも連日です。本当に凄い人だなあと思います。

やや席が遠かったため、オペラグラスが離せずでした。
この作品は、前のほうの席で、しっかり表情がわかるくらいがいいですね、きっと。
次はいつ観れるかわからないけど、もしその機会に恵まれたらできるだけ前の席をとろうと思いました。

大好きなチャイコフスキーの曲が、生オケで2時間聴けるというのも実に嬉しい。
使われた曲は、

*交響曲第5番 ホ短調
*聖ヨハネス・クリュソストムスの典礼
*弦楽セレナードハ長調
*イタリア奇想曲 イ長調
*交響曲第6番『悲愴』ロ短調

これらの曲にあわせて、様々なチャイコフスキー作品からのキャラクターが登場、そして有名なバレエ作品へのオマージュ。
演出はまるでダークファンタジーなノリで、実に楽しいのです。
しかも男性ダンサーメインというのがまた嬉しいんですよね。
黒髪長髪の黒鳥も男性で、複数登場するのはマシュー・ボーンのオマージュとか(Bさんに聞きました~ありがとうです♪)

ちなみにベルリン国立バレエ団のブログでこんな画像を発見!(爆笑

スペードの女王のシーンが一番好きだった。
終盤で、かなりテンション高くなっているのもありましたが、ビジュアル的にかなり楽しかったです。
ベジャールの「ボレロ」を思わせる円形(実際楕円だったが)のカードテーブル。
あの上で上半身裸になった時は「ボレロだ~!」と思わず笑いが。
赤黒の燕尾ジャケットや、裾を出したシャツの着こなしのオシャレなこと、それにマラーホフの裸に燕尾ジャケットもカッコ良かった~。
胸のお肌つるつるで、遠目だと肌色のシャツ着てるのかと思ったくらい。

それにしても振付のボリス・エイフマン、すっかりファンになりました。
演出のセンスも好きだし、人間の内面性を視覚的に(ダンスはセリフがないから視覚的な意味がとても強い)表現する感覚が素晴らしいと思いました。
「オネーギン」とか、他の作品も観てみたいです。


会場で、限定のマラーホフのサイン入り写真集を購入。
終演後に見たら、もうサイン本はなくなっていたのでラッキーでした♪
あと、マラーホフブランドのニットパンツも購入しました。
お部屋でこれを着て頑張ります~(踊るわけではないんだけど・・・笑)

先日のガラ公演では、カーテンコールの際、スーツに着替えて舞台の端で控えめにしていたマラーホフでしたが、今回は主役ということもあって、最後まで観客の拍手に応えていました。
まだまだ踊ってほしいし、その期待どおり、当分は観ることができそうで、次はいつかな~と楽しみです。