マリインスキー・バレエ「眠れる森の美女」

2022年4月4日


今週来週と、マリンスキー・バレエに通うのです。
今回の目的は、なんたって大好きなイーゴリ・コルプを観ること、なのです。
彼を初めて観たのは確か、「海賊」のアリだった。
独特で強烈な個性にすっかり参ってしまいました。
もともとは王子役がメインだったと聴いて、びっくりして、そしていつか絶対にコルプの王子姿を観るのだと願っていたら、こんなに簡単にあっさりと来てくれちゃって。
願望の実現が早過ぎるわ・・・
次の目標考えなくっちゃ(笑)。

今日は「眠れる森の美女」を鑑賞。
も~~ほんとに最高に豪華で美しくて、大満足でした。

コルプはすっかり王子になりきっていて、どこから見ても王子でした・・・ってあたりまえなのですが・・・
なにしろまだ、オーチャードホールで観た“切り裂きジャック”の御姿が忘れられなくって。
“切り裂きジャック”なんて影も形もなく、そこにいるのは、まさに王子。デジレ王子なのです。
指先も、そしてつま先までがノーブルな王子に目が釘付けでした。
役になりきる、そして、あくまでもコルプらしい個性はしっかり持っていて、それがなんともいえないセンスの良さ、あと、好きなのは髪のザンギリなところとか、絶妙な長さとか。

表情の付け方は最高に素敵だった。
踊りは完ぺきに美しかった。
クルッと回転して着地する時、音がしない。
ふわっ、すとっ。
猫みたい・・・。

しかし、「白鳥」の場合は、王子は冒頭から出てくれるので嬉しいのですが、「眠れる~」の場合は、かなり待たされてしまうんですね~2幕でようやく登場です。
もう、一刻も早く観たいってのに。待ってるのが大変でした(笑)。

それにしても休憩3回もあって、しかも長いのです。
おそらく舞台装置の設置に手間がかかっていたのかもしれません。
でも、舞台セットは、ダントツに豪華で美しかったです。
プロローグなんて30分しかないというのに、城内のセットの豪華なこと。青とゴールド基調。ディズニーのアニメを思わせるようなロマンチックな色彩。
1幕は緑の木々、深い色のグリーンがとても美しくて、プロローグから大きく変化した印象が強い。
2幕は森の中。紅葉していて、時の経過を表現していました。王子の衣装もくすんだ黄緑色。
3幕は結婚式で、再び城内だけど、プロローグの時とは色が変えてあって、ここにも驚きました。
さらに、衣装もいちいち変わるので、これも凄いなあと思いました。
特に、3幕なんて、王子と姫は最初は盛装して登場のあと、一旦消えてから、踊り用の衣装に換えて登場しました。
そのように細やかな演出のひとつひとつにも、伝統と気合いが感じられました。

大変見事、そして本当に美しく素晴らしい舞台でした。

「白鳥」のほうもすでに鑑賞済みなのです。
感想書けなかったけど・・・
「白鳥」も「眠れる~」も、マリインスキー・バレエが御本家なのだそうで、これぞ正統派バレエという感じでしたね。

コルプのジークフリート王子はそれはそれは素敵で、見とれっぱなしでした。
「白鳥」では、王子の踊りをガンガン見せる場面は少なくて、“演技”する場面が多いんですね。
しかしそこはさすがに演技派というか、表情や仕草などの表現力が達者で、俳優をやってもかなり凄いのではないかと思うのです。
オペラグラスでアップにしつつ、彼の表情ばかり追っかけてしまっていました。
やはり一番好きなジークフリート王子でした。

来週はガラに行きます。