500日のサマー

2018年5月10日

制作:2009年アメリカ 96分
原題:(500) Days of Summer
監督:マーク・ウェブ
脚本:スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー
音楽:マイケル・ダナ
撮影:エリック・スティールバーグ
編集:アラン・エドワード・ベル

トム・ハンセン:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット(猪野学)
サマー・フィン:ズーイー・デシャネル(宮島依里)
ヴァンス:クラーク・グレッグ(仲野裕)
オータム:ミンカ・ケリー(園崎未恵)
マッケンジー:ジェフリー・エアンド(田村健亮)
ポール:マシュー・グレイ・ギュブラー(坂詰貴之)
レイチェル・ハンセン:クロエ・グレース・モレッツ(うえだ星子)

2回観ました。
映画仲間と行って、それから娘とも行きました。

冒頭で「これは、ラブ・ストーリーではない」というナレーションが入るんですね。
それで、へえ~、そうだったの?!と、観続けますと・・・



うむむ~どう観たってこれってラブコメじゃないんですかね?と、思わされます。
恋に悩める若い男。
ほんとにほんとによくありがちな、男の仲良しトリオで恋の作戦会議。
でも人の恋愛相談やアドバイスってまるで役に立たないのね。
化学反応が起こったら、駆け引きは必要なしだし。


さて、いろいろあって、ラストシーンにさしかかって。
あ、なるほど!
これはラブストーリーというよりは一人の男の成長物語だったんだ。
と理解しました。
自分の本当にやりたいこと、進むべき道、そこに真のパートナーが存在するんですね。
それと大切なのは、求めることとそれを決してやめない、あきらめないこと。
最初から、そんなものない、って思ってたら永久にないし、
絶対どこかにある、と思ってたら絶対にいつか見つかって手にすることができる。


恋愛って本当に自分を変えていくことなんだなあ、と思います。
結婚してもますます、もっともっと、自分と向き合って、変えていくことになる。
「自分を変えたくない」って言ってる友人がいたけど、彼女は恋愛ができない人。
変化を恐れていると、めぐり逢うこともないってことなんだな。


とっても可愛くて楽しくて明るくコミカルに表現された作品なのだけど、なかなかに深いものがあり、すごく面白かったです。
作品の全体的な印象は、オシャレで爽やか。
ブルーがこの映画のテーマカラーで、服や、インテリアや、色々なところに使われているのも面白く観ていました。


舞台はLA。トムが建築家志望なこともあり、カッコイイ建築が出てきて楽しかったです。
マーク・ウェブ監督の映像はとてもスタイリッシュで、人間味の溢れるユーモアのセンスを感じるところがあって、すぐにその世界が好きになりました。
時間軸が行ったり来たりする遊びも楽しくて、想像力をかきたてる。
あと、主人公トムの視点なので、あくまで男性の目線で物語は進行していきます。
とてもシャイでロマンチストな男性。
いまどき流行りの草食系男子なわけです。


これはサマーの部屋。
壁紙が可愛い!
マグリットの絵に出てくる帽子と青リンゴが飾ってありました。


ジョセフとズーイーの2人はプライベートでもとても仲良しなのだそうで、デートのシーンなど、本当に気の合ったカップルという雰囲気がよく出ていて、2人を見ているとなごやかになれます。本当によおくお似合いなのだけど、恋人ではない?ようです。
ジョセフ・ゴードン=レヴィットを初めて観たのはたぶん「ブリック」だと思うのですが、
若いのにキャリアは長くて実力派なんですね。
最近だと「セントアンナの奇跡」では出番少ないのに強烈な印象を残していたし、「G.I.ジョー」では本当にあのジョセフ?!という悪役っぷりでかなり楽しませてくれました。
仮面でハンサムなお顔がちっとも観れませんでしたが(笑)。
次回はクリストファー・ノーラン監督作品でディカプリオと共演です。楽しみ!


主人公の友人役に「クリミナルマインド」でおなじみのマシュー・グレイ・ギャブラーが出ていて、実は今回の一番お目当ては彼でした。
「クリミナルマインド」は現在WOWOWでシーズン4に入ったところですが、シーズン1からずっと観ていて大好きドラマなのですが、何しろマシューをスクリーンで観るのは初めてのことで、大感激でした!
前回の映画出演は「アルビン/歌うシマリス3兄弟」で声だけだったし(笑)。
職業が医師だったようで、劇中ドクターの衣装で登場し、なんだかコスプレみたいで楽しませてくれました。

ところで劇中に出てくるザ・スミス、私も好きでした。
’80年代にはよくインディーズ系レコードを探して聴いてたんですよね。
一時期、クラシック離れをしていた頃があったのでした。

行動して、そこから自分で道を切り開いていくしかないのです。
何か問題にぶつかったら、それを越える必要な時期に来たということ。
そして、それは、ちょっと大変だったり苦しかったりするかもしれないけど
必ず越えられるようになってるし、だからそこに来てるわけで。

とっても爽やかな良い作品でした!
最後のジョセフ君の顔、すっごく良かったです。

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ジョセフ・ゴードン=レヴィット (出演), ズーイー・デシャネル (出演), マーク・ウェブ (監督)
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