カサノバ


ブロークバックマウンテンで、心を揺さぶられた、ヒース・レジャー主演ということで、非常に期待していました。
これは、実に実に楽しい作品でした!
とっても女性向きです(笑)。
ドロドロした部分も陰りも一切なくて、華やかで明るくウキウキ、爽やかな気分にさせてくれる。
ビジュアル的にもとてもゴージャスで、衣装やセット、ベネチアでのロケ、麗しい俳優&女優たち。
とりわけ衣装のセンスが素晴しくて、時代を忠実に再現するのではなく、現代の流行をうまく取り入れていて、すごく楽しい。

ヒースは、あれだけコテコテ、キラキラの衣装をさらっと着こなしているあたりはすごいです。
すっきりした長身と、お顔がさっぱり系のせいもあるのでしょうか。ほんとうに爽やか。
実際のカサノバは、浅黒い肌をしていたそうですが。

また、音楽がいい!バロック好きにはたまりませんでした。
ヴィヴァルディ、アルビノーニ、ヘンデル、コレッリetc.といったイタリア中心のバロック攻めですよ。
上映を待つ間もずっとこのバロックが流れていて、始まる前からなにやら優雅な気分に。
観終わって帰りに即、サントラ購入しました。


華麗で美しいバロック音楽をBGMに、ゴージャスな衣装をつけた美形俳優&女優が織り成すラブコメ、といったところ。
へたをすると軽くなりすぎて下品なドタバタ劇になりそうな。
しかしそこはさすがにヒース・レジャーです。
持ち前の品格のある優雅な身のこなしと、深みのある声、巧みな演技力で、きちんと魅せてくれます。
おじぎのしかた、素晴しく美しい~~。
脚本も、上品なコメディにまとめられていて、良かったですね。
チャンバラアクションもあり。
うん、やっぱりコスチュームものは、これがないとね。
ハルストレム監督のさじ加減、なかなかでした。

脇役さんたちも、それぞれはまり役で、すっごく楽しい。
特に、ジェレミー・アイアンズのズッコケぶりは必見(笑)。
紫でコーディネートしたファッションがイケてました。
あと、チョイ役の女優も、皆さんとても美しくて印象的な顔を選んでいるなと思いました。


また、今回のお目当てはジョバンニ役のチャーリー・コックス。
「ドット・ジ・アイ」で目をつけていたのですが、今回はかなりの大活躍ぶりで、いやいや楽しませてくれました~。
次回は何と主役ということで、ぐんぐん頭角をあらわしている様子、嬉しいです。
BBMではず~っとシリアスだったヒース、今回はたくさん笑顔を見せてくれて、本当に良かったです
キャサリン・ヘップバーンの「旅情」も、とても好きな作品ですが、300年前の風情が残る美術館のような街、ヴェネチア。
是非行ってみたいものです。

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ヒース・レジャー (出演), シエナ・ミラー (出演), ラッセ・ハルストレム (監督)