アデル

制作:2010年フランス 107分
原題: Les aventures extraordinaires d’Adèle Blanc-Sec、英題: The Extraordinary Adventures of Adel Blanc-Sec

「ファラオと復活の秘薬」というサブタイトルがついています。
リュック・べッソン監督の作品なら、見逃せませんよね。
この映画の原作は、フランスではとても有名なコミックなのだそうで、べッソン監督はこの映画化の構想をすでに10年も前から考えていたんですね。
いろいろあって晴れて映画化。
べッソン監督は脚本を書いて、他の監督を何人も候補にあげてみたけれども、しっくりこなくて結局自分で監督することにしたのだとか。
自分で書いた脚本への思いが強かったんですね。
ファンとしては、べッソン監督の作品を観ることができて嬉しかったし、これは本当に楽しくて面白い映画でした。


コメディでアクション、そしてフランス語。
舞台は20世紀初頭のパリ!
なんだかもう、ワクワクウキウキしてしまいます(笑)。

フレンチアクション・コメディというと「TAXI」シリーズを思い出します。
カーアクションが楽しくって、車大好きな娘とハマってしまい、シリーズ全部観ました。
マリオン・コテイヤールが出ているんですよね。


今回は1911年なので、カーアクションはなしですが、大胆にも飛行系アクションがあります。可愛い竜が登場します。
肉食で凶暴なんだけど可愛いのです。

アデルは、ジャーナリストというか、冒険小説家という感じですね。
ものすごく行動的。
若くて美人、あの時代だからコルセットにドレスを着て、羽つきの帽子というファッション。
とても華やかで知性があり、しかも大胆不敵なアデルというキャラクターは実に魅力的で、すぐに大好きになりました。
監督は今のところ続編の予定はないと言っていたけれど、是非続きを作ってほしいです。
だって、あの終わり方って・・・
ものすごく気になりますよねえ・・・。

それにしてもあそこで”タイタニック号”が出てくるとは。
驚きました~。


博物館の展示物の卵が割れて・・・。
考えただけで楽しい。
(「のび太の恐竜」にリンクするからかなあ・・・)

いや~パリっていいなあ。
1911年当時のパリの街の様子や風俗を観ているだけで、とても楽しかったです。

ルーブルも出てきました。

ミイラさん達がすっごく可愛くて(笑)、気に入ってしまいました。
「ここにピラミッドを建てたら良い」には、大ウケ!!
思いっきりツボにきちゃって、しばらく笑いが止まりませんでした。


こちらはエスペランデュー教授。

この映画のキャラクターって、どの人も皆、すっごく可愛いんですよね。
そしてフランス語のせいもあってか、エレガント。
コミックの原作は観たことがないので比較できないのですが、おそらく原作の絵のほうにできるだけ近づけるよう、ビジュアルを重視しているんでしょうね。

教授のお部屋のインテリア、素敵でした♪
めちゃめちゃになってたけど・・・


アデルに恋してるアンドレイと、メナール教授。

あんなにたくさん恋文をもらっても、全然心を動かされないアデルって素敵(笑)。

この2人も可愛い~。

あと、カポニ警部も良かったな。
「TAXI」シリーズでも、かなり警察のオトボケ度が高くて笑えたのですが、実際にパリで見た本物の警察官の方々はキリッとしててすごいカッコ良かったです。


本作で最も驚かされたのは、デュールヴー役のマチュー・アマルリック(画像左の人物)です。
メイクでまるで別人化していて、誰だか判別不明な状態でしかも声まで変えてて(演技で)本当にもう誰?!って感じです。
マチューは最近、監督業に専念しているらしく、こうして映画出演するのは貴重かもしれません。なのに顔の識別ができないのは残念ではありましたが・・・!


このシーン、とても好きでした。
猫足のお風呂、入りたーい♪と思ってしまいました。
いいなあ。

女性的なインテリアのアデルの部屋も素敵でしたね。
妹役のロール・ド・クレルモン、すごく綺麗な人でした。
リュック・べッソンて本当に女優を選ぶ目が確かな人ですね。


南米行くと言いながら実はエジプト行ってます~(笑)。

実は私もむか~し、砂漠でラクダに乗ったことあるんですが、めちゃくちゃ乗り心地悪かったです。
その時はゆっくり歩いていたけど、あれで走ったらどうなるんだろう・・。
ラクダに乗って戦争とか凄すぎるなあと思いました。
ただ、お馬さんと違って、乗り降りする時にラクダさんは足を曲げて座ってくれるのがいいですね。
慣れると快適なのかも。
きっと何かコツが・・・などと映画とは関係ないことで深く考えてしまった。


羽のたくさんついたお帽子、色づかいも素敵。
パープルとグリーンの色合わせ、好きです。
アデルのファッションはどれも素晴らしかった。
特に一番オシャレだな!と思ったのはテニスルック。
可愛かった~!!

あと、アデルは変装も名人で、弁護士、尼僧、看護婦、おばさん、など、男装も含め実に色々な変装を披露してくれました。
イーズ・ブルゴワンは映画に出演依頼が来る前はTVでコスプレのお天気キャスターをやっていて大人気だったそうで、そんな楽しいお天気コーナー、是非観てみたいですね。
彼女が番組からいなくなって、ファンはさみしがったことでしょうね。