パシフィック・リム

2018年5月10日

制作:2013年アメリカ 132分
原題:Pacific Rim

監督:ギレルモ・デル・トロ
脚本:トラヴィス・ビーチャム、ギレルモ・デル・トロ
原案:トラヴィス・ビーチャム
音楽:ラミン・ジャヴァディ
撮影:ギレルモ・ナヴァロ
編集:ピーター・アムンドソン

ローリー・ベケット:チャーリー:ハナム(杉田智和)
森マコ:菊地凛子(林原めぐみ)
スタッカー・ペントコスト:イドリス・エルバ(玄田哲章)
ニュートン・ガイズラー:チャーリー・デイ(古谷徹)
ハーマン・ゴットリーブ:バーン・ゴーマン(三ツ矢雄二)
テンドー・チョイ:クリフトン・コリンズ・Jr(千葉繁)
ハーク・ハンセン:マックス・マーティーニ(池田秀一)
チャック・ハンセン:ロバート・カジンスキー(浪川大輔)
ヤンシー・ベケット:ディエゴ・クラテンホフ(土田大)
ハンニバル・チャウ:ロン・パールマン(ケンドーコバヤシ)
芦田愛菜


デル・トロ監督曰く
「『パシフィック・リム』は、僕が好きなものすべてに対するラブレターだ。」

デルトロ監督が、思いのたけを込めて趣味で作りました!という感じの”SF怪獣映画”です。
怪獣への愛、そして日本の昭和のロボットアニメや特撮ものへの愛にあふれてて、楽しいことこの上なし、です。



怪獣映画の王道をしっかりキープしつつも、監督オリジナルの要素と美意識が満載です。

どっしり、ガツーンとした重量感がたまらないです。
迫力の重量級アクションを3Dで観ました。

「やっぱりこれは映画館行ってスクリーンで観なくちゃ!!!」

・・・となった理由がありまして。

それは、吹き替え声優陣の超豪華さだったのです!

吹き替えキャストは・・・

ローリー・ベケット … チャーリー・ハナム (杉田智和)
スタッカー・ペントコスト … イドリス・エルバ (玄田哲章)
森マコ … 菊地凛子 (林原めぐみ)
ニュートン・ガイズラー博士 … チャーリー・デイ (古谷徹)
チャック・ハンセン … ロブ・カジンスキー (浪川大輔)
ハーク・ハンセン … マックス・マーティーニ (池田秀一)
森マコ(幼少期)… 芦田愛菜
ハンニバル・チャウ … ロン・パールマン (ケンドーコバヤシ)
ハーマン・ゴッドリーブ博士 … バーン・ゴーマン (三ツ矢雄二)
テンドー・チョイ … クリフトン・コリンズ・Jr (千葉繁)

アニメファンなら、思わず「おおっ!?」と、前のめりに目を見張ってしまいますよね~

『銀魂』の杉田智和さん、『ヱヴァンゲリヲン』の林原めぐみさん、『ガンダム』の池田秀一さん&古谷徹さん、三代目五右衛門役やドラマ『ハンニバル』の浪川大輔さん等・・・・・よくぞこんなにも!というくらいの豪華さです。

個人的には、杉田智和さんの大大大ファンなので、
上質音響の劇場内に響き渡る杉田さんの声を聴きたくて、吹き替え版に即決でしたね。

杉田さんの
「ロケットパーンチ!!!」
が、聴けて、もうとっても感動しました~。
思わず胸が熱くなりましたね。

雰囲気にハマるキャスト陣

チャーリー・ハナム、やはりカッコイイですよね~~~ホレボレ。
なかなかにハマっていて、良かったです。
ヒーローもの、似合います!!!
杉田さんのお声も似あっていて、妙にしっくりしました。

菊地凛子さんも違和感なく。
彼女の私服が昭和な雰囲気を醸し出していて、細かいな~と思いました。
監督はレトロな雰囲気がお好きなんですね。
しかしお声が菊地さんご本人でなく、林原めぐみさんになっているのになんとなく苦笑しつつ、ではありますが、そこも違和感なかったです。

クリフトン・コリンズ・Jrや、学者二人組など、クセのある人物がちらほら。
ロン・パールマン(「ヘル・ボーイ」)のシーンには笑ってしまいました。

単独で複数の乗り物があって、それが合体してロボになるとかは過去にもあったし二人が合体して戦うとか、といった設定もあったかな・・・と思うけれど、2人でロボを操縦するという設定は、とても面白いですね。
イエーガーの操縦法は、独特で、2人の操縦士は、右脳と左脳でもあります。
共同作業の意味でも、興味深いところがあります。

イエーガーの種類というか、スペックも、国別や等級などによって仕様が異なるので、そのあたりも見どころです♪

オリジナルロボット


ロボットはイエーガーと呼ばれていて、大きさはだいたい80mくらい。
80mくらいっていうと、おおざっぱに、高層ビルで20~25階くらいの感じです。
新宿住友ビルが52階で高さ210.3mで、新宿西口の高層ビル群は、大体みんなそのくらい。
ちなみにウルトラマンの身長40m、ガンダム18mということなので、イエーガーはわりと大きめのロボットですね。

あれだけの大きさの金属の物体を動かすのって、相当なエネルギー必要だろうしロボットそのものの耐久性とか色々気になってしまうのだけれども、ボーイング747が60mあるし、A380は79mもあるそうだから、あれに人を大勢乗せて空飛んでいる現状考えると、不可能でもないわけか。。

などと余計なことを考えてしまった・・・。

けど、乗ってみたいし操縦したい・・・という願望は、あるんですよね。

こんなことを考えてしまったのも、きっと、デル・トロ監督がこの作品にこめたロボットへの想いを受け止めてしまったからかもなーなんて・・・

監督曰く
「『パシフィック・リム』を観た後で、イエーガーのパイロットになりたいと思ってくれるのが僕の願いだ」

はい、もう本当にその通りに思いました!!!

オリジナル怪獣


カイジュウ。
英語じゃなく、”日本語”で、カイジュウです。
アメリカに住んでいる日本人の知人が「カイジュウ?」って日本語に思わず反応していました。
こちらもかなり大きめで、イエーガーより大きいようです。

一体でなく、たくさん登場します。
世界各地に出没します。

ちなみにシロナガスクジラ25m。現存ではこれが一番大きそう。
恐竜なら60m級がいたとかいう情報もありましたが・・・
首と尾が長いため、首長系の恐竜がやはり大きめですね。
・・・と話がそれました。

デル・トロ監督の創り上げた怪獣たちは、なかなか魅力的です。
青い体液が光っていたり、それを口から勢い良く吐きつけたりしていました。
色んな生き物に似ている感じ。
ゴツくて気持ち悪いのに、美しさもある。
監督の美意識の高さがうかがえます。

へその緒ネタには笑いました。
哺乳類の特徴ですよね~。ただ、恐竜からヒントを得ていると、怪獣は爬虫類系(つまり卵を産む系のやつ。関係ないけどエイリアンも卵系だ)なのか?と思ったりもしますが、ここはあくまでも”哺乳類”なんですね。
ぜひ、本作を観て確認してほしいポイントです。

懐かしのロボットもの


私は、デル・トロ監督とほぼ同世代なこともあり、本作品に全面的に共感するところがありました。

私も子供の頃、TVで「鉄腕アトム」や「鉄人28号」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「ウルトラQ」を観て育ちました。
メキシコ人である監督も、これらのTVアニメを観ていたとのことで、驚きました。他にも手塚治虫作品など、メキシコでは相当色々なものがTV放送されていたようで、驚きました。

とにかく我々世代の、ロボットの基盤となったのが「鉄腕アトム」「マジンガーZ」「鉄人28号」であることはゆるぎないことなのだ・・・と思うんですね。
あのぎこちない動きの、白黒のアニメの世界、それと、カラーになってからの、あのシンプルな色彩感。

ガンダムというよりはマジンガーZのノリに近いですが、どちらも知らない世代にも、楽しめると思います。
色々な意味において、一見の価値がある作品です。

「パシフィック・リム」公式サイト

DVDでも、吹き替え声優は上記同様ですので、未見であれば、もう是非是非!!!

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