スーパーマン リターンズ
アメコミ・ヒーローものって大好き！
スパイダーマンもやったし、バットマンもやったしね。
そこで真打登場というわけで。
期待と不安がみんなの共通の思いだったことでしょうね。
結構、泣いた、という人も多いみたいで、私もなんだかわからないけど、感動した。
なつかしのあのテーマ音楽。
あれってスターウォーズに酷似してると思うけど、でもあれが流れて、スーパーマンが飛んで来てくれて、ってやっぱり定番の嬉しさ、かな。
いろんなパロディやらなにやらがたくさん作り出されてきた今、原点に帰ろうよ、てな感じでね、良かったです。
しかし監督は、みごとに期待を裏切らない完璧なお仕事ぶりでした。
面白かった。素直に。
誰もが安心して観ることができる、かっこいいスーパーヒーローを、ちゃあんと現代風にアレンジして見せてくれた。
見せ場の作り方や、細部の演出にもこだわりとセンスがあり、アメリカン・スーパーヒーローここにあり、といったどっしりした貫禄もきちんと出してる。
CGにも手抜きがなくって。
感心したのは、細かいシーン、例えばチラッと数秒間しか映らないけど、そこに説明された演出がわざとらしくない程度にしかもきちんとあったり、セリフもこなれていて、過去に聞いたことのあるセリフをさりげなく盛り込んでいたり、などなど・・・、全体的にとても丁寧に作られているという印象で、良かったですね。
監督は「X-MEN」「X-MEN２」を撮っているのに「X-MEN ファイナルディシジョン」をあきらめてまで、この「スーパーマン リターンズ」を作りたかった、というほどの思い入れ。
観る側に伝わってくる、作り手の熱い思いが確かに存在していました。
キャストの生き生きとして楽しそうな様子、観ていてうれしくなります。
なんといっても、主役のブランドン・ラウスが、とってもハンサムなので、ぴったりスーツが個人的にかなり苦手な私ではありますが、彼の整った顔でそんなことは帳消しなのでした（笑）。
そ、なにしろかっこいいから許せてしまう。
しかも、コミックをそのままＣＧ化したかのようなイメージぴったりの人でした。
だけど意固地な私は、最後まで
「その、イケテない髪形とスーツをどうにかしてよ～」
と、こころの片隅ではブツブツとつぶやきつつ（笑）。
バットマンビギンズみたいにさあ、オシャレにバージョンアップしてくれても良かったのでは？
いやいや、スーパーマンはやっぱりあのスーツじゃないとダメなのよ、と、ひとりで問答しててもしかたがないし。。
リチャード役のジェームズ・マーディン、すごく素敵。
X-MENではサイクロプスですが、役柄上、ほとんどサングラスをとらないので、魅力的な目は隠れたまま。
サイクロプスでも今回は素顔なので、彼の素敵な瞳をじっくりと観察できまして、大変満足でした（笑）。
ちなみに、先日スカパーで「君に読む物語」を観て（作品的には陳腐でお子様ランチでゲッソリしたけど）主役のライアン・ゴズリングよりも何倍もイイ男で光ってて、印象的だった。
悪役のケビン・スペイシーのテンションも最高。
実に楽しそう。
執拗でサディスティックなイメージ、とってもうまかった。
レックス・ルーサー役は彼のイメージで脚本が書かれたとのことで、まさにハマリ役でした。
オーランド・ブルームの彼女、ケイト・ボスワーズ、とってもかわいい！
華奢な身体に、ちょっとクラシックなファッション、素敵でした。
息子役の子も美形でかわいかった！
セットもとても良かったですね。
特に、アールデコ様式のデイリー・プラネット社、素晴しい。
アールデコにうまく現代の要素を配して、レトロな雰囲気と現代を実にうまく融合させたデザインになっていました。
こうしたデザインの細部は、何度も観て確認したいものです。
（突然、ニューヨークの建築めぐりをしたくなった・笑）
スーパーマンが助けているのはニューヨークに限定されているし、
（訂正：再度観たら南米とかマニラなんかにも一応行ってたみたいです・笑）
出てくるのはアメリカ人だけだし、ともするとアメリカ万歳的になるかもしれないところを、だれもが持つ平和的なヒーローに対する憧憬を観せてくれた気がして、好感を持った。
正統派スーパーヒーローは、永遠に不滅なのでした。
原題：Superman Returns
監督 ブライアン・シンガー
脚本 マイケル・ドハティ（英語版）
ダン・ハリス（英語版）
原案 ブライアン・シンガー
マイケル・ドハティ
ダン・ハリス
原作 ジェリー・シーゲル
ジョー・シャスター（英語版）
製作 ブライアン・シンガー
ギルバート・アドラー（英語版）
ジョン・ピーターズ
製作総指揮 クリス・リー
トーマス・タル
スコット・メドニック
音楽 ジョン・オットマン
ジョン・ウィリアムズ（テーマ曲）
撮影 ニュートン・トーマス・サイジェル
編集 エリオット・グレアム
ジョン・オットマン
公開 アメリカ合衆国の旗 2006年6月28日
上映時間 154分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ブランドン・ラウス（東地宏樹）
ケイト・ボスワース（安藤麻吹）
ケヴィン・スペイシー（石塚運昇）
ジェームズ・マースデン（平田広明）
トリスタン・レイク・リーブ（鵜澤正太郎）
フランク・ランジェラ（稲垣隆史）
サム・ハンティントン（川島得愛）
マーロン・ブランド（小川真司）
咲野俊介仲野裕/星野充昭