1954年日本の刑務所に白人青年『アウトサイダー』
『アウトサイダー』作品情報
時間:120分
原題:The Outsider
製作:2018年アメリカ
監督:マーチン・サントフリート
脚本:アンドリュー・ボールドウィン
撮影:カミラ・イェルム
音楽:スーネ・マーチン
キャスト:
ジャレッド・レト
浅野忠信
椎名桔平
忽那汐里
田中泯
大森南朋
淵上泰史
木村圭作
『アウトサイダー』予告編
『アウトサイダー』あらすじ
第二次世界大戦後の大阪で、白人の青年が取り残され、刑務所へ収容されていた。
脱獄を助けたことでヤクザの恩人となり、面倒を見てもらうことに。
頼まれ事を引き受け、次第に絆が深まっていく。
『アウトサイダー』を観たきっかけ
ネトフリオリジナル作品で、全編日本ロケという、何とも珍しい作品。
ジャレッド・レトが大好きなので、彼が出ている作品は片っ端から観る派。
あと注意!『アウトサイダー』は日本映画なので、吹替はありません!!!(笑)
『アウトサイダー』の見どころポイント
1954年の日本の刑務所
昭和の大阪の刑務所をよく観察できます。
刑務所側もヤクザ(笑)
おにぎりは手ぬぐいに包むの!?
ジャレの日本語がたどたどしくてかわいいです。しかも刑務所用の日本語。一般的には使わないから、覚えても今後絶対に役に立たないやつ(笑)
しかし戦後昭和の世界にジャレッド・レトを入れるという発想は、天才だと思いました。
オールバックに昭和ファッション。ちょっと大きめの背広。
椎名桔平が英語喋ってる~!お上手です。めちゃめちゃかっこいいけど、めちゃめちゃ最低男でした(笑)
1954年の大阪ヤクザ
米軍と契約している工場。工場はヤクザが仕切っている。
日本軍が残した兵器の鉄を米軍がヤクザに売るという、何とも皮肉なビジネスが行われている。
ただ、この映画も例に漏れず、やはり違和感があります(笑)
いや頑張ってはいる!頑張ってはいるんだけど!
かなり頑張ってましたよ。日本ロケだし。少なくとも、ハリウッドに作ったおかしな日本風の背景は一切ありません。
でもサラシにドスも出て来ないし、サイコロも半脱ぎの美人も出て来ないし、タタミも出て来ません。
まあ昭和だし?
みんな銃ばっかり持ってたけど……そういうものなのかな。トカレフのコピーでしょうか。安いのでヤクザはみんなトカレフのコピーを持っているそうです。
日本映画、任侠のイメージとは違うので、そこはやっぱり注意が必要です。
どちらかというと香港ノワールっぽい雰囲気でした。
しかしねえ……。ジャレ、あまりにお顔が綺麗すぎて、特にお目々がピュアサンシャインなので、やさぐれ感が足りません(笑)
あえてそこが良いといえば、そうかもしれないけど……
堕ちるとこまで堕ちても魂は美しいまま、みたいな?
あるいは、人は見かけによらない、純粋そうな青年が狂気に染まっていく様子みたいな?
ノーマン・リーダスなら違和感なくピッタリなんですけど。
当初はマイケル・ファスベンダーが、後にトム・ハーディに声がかかっていたようなのですが、どちらもスケジュールなどの理由で降板。
ポスターまで作ったのにねえ。三池崇史監督版も見たかったな~。
昭和文化と白人青年
そんなジャレを連れて回る浅野さん。渋かったです~。
なんかねえ……まるで豚小屋で血統書付きのドーベルマン飼うみたいな……。
浅野さんと椎名桔平という、何とも良いチョイスで、日本版『ピーキー・ブラインダーズ』的な要素もあり、なかなかに楽しめました!
ラストは格好よかった。
しかしジャレッドの日本語が上手でした。もとから日本文化が気に入っていたようなので、練習も楽しかったのではと思います。ほっこりする。
イントネーションがうまいんですよね、さすが歌手。
製作総指揮に名前が載っているので、自分でもお気に入りのプロジェクトだったのではと勝手に推測したりします。
サカズキを交わすジャレ。
“昇り鯉”のスミを彫ってもらうジャレ。
日本文化に触れるジャレッド・レトがたっぷり堪能できます(偏ってるけど)。
ちょこっとエミール・ハーシュも出ます。
『アウトサイダー』の関連作品おすすめ
『ミスター・ノーバディ』
『仁義なき戦い』