紀元前1万年
原題:10,000 BC
本当に映画というやつは楽しいですね。
席に座って、照明が消えて、スクリーンに何かが映りだすと・・・
そこはもう、別世界になります。
まるで「どらえもん」に出てくるのび太君の机の引き出しから、タイムマシンに乗って、紀元前1万年の世界に行って、帰ってきた気分でした。
そんなアトラクション気分のとっても楽しい映画です。
しかし、実際に見てきた人が今実在するわけではないし、時代考証的にも専門的に見ればいろいろと問題があるのだと思います。
でも、私はすっかりのび太君の気分になって楽しんでしまいました。
古代ものにしては軽めのストーリー展開でしたが、物語の中で興味深かったのは、文明の高い民族のほうが精神的に病んでいて、そうでない民族のほうが精神的に高いものを持っているという描き方でした。
とにかくローランド・エメリッヒ監督って、いかにも大作!!っていう大迫力映像を作ることがお上手なんですね。
絶滅動物たちが動いてるのを観てるだけで楽しかったです。
マンモス狩りシーンの大迫力には圧倒されました。
いや~楽しいのなんの。
マンモス集団が一斉に走ってるところなんて、最高でした。
あと大好きなサーベルタイガーが観れて、すっごく嬉しかったですね。もっと観たかった!!
これらの絶滅動物たちの勇壮な姿でもう大満足でした。
しかしなぜか笑ってしまう場面が多くて、妙なツボに来てからずっと笑いっぱなしになってしまって困りました。
もしかして睡眠不足でハイになって、おかしくなっているのか?!
と思いましたが、隣で一緒に観ていた娘も、ほとんど同じところで笑っていたらしいです。
親子でハマるツボが同じなんですね。
コメディーでもないのに、笑いすぎて腹筋に効きました(笑)。
なぜかよくわからないけど、特におかしくて笑いが止まらなかったのが、
ジャングルで凶暴な鳥が襲いかかってくるシーン。
最高に楽しくて、スゴイ速さで執拗に襲ってくる鳥が怖かった~!特に目が怖い。
キャラクターも皆さん楽しませてくれました。
主役のスティーブン・ストレイト、ワイルドな魅力炸裂!って感じでドレッドヘアがすごく似合いますね~。
お母様が空手の先生だそうで、身体は鍛え上げている様子。
デレー役はとても似あっていました。
でも実は途中から、某日本人俳優に似てる!!
と思ってしまった瞬間から彼がアップになるたびに笑いがこみあげてきて、大変でした。
まったくもうこの映画って・・・何でこう妙なツボに来るのか不明です。
いやきっと私だけかも・・終わってから娘に「彼、○○さんに似てるよね?」って言ってみたけど「似てない」ってキッパリ返されましたし。
ヒロインのエバレット役のカミーラ・べル、淡いブルーの瞳がとっても美しいなと思っていたら、何とコンタクトレンズだそうです。
キリッとした眉毛からスッと通った鼻のラインがとても奇麗な人ですね。印象に残りました。
それと、ティクティク役のクリフ・カーティス、カッコ良かったですね~。
彼は頼れる先輩的などっしりと落ち着いた雰囲気があって、いいんですよね。
「サンシャイン2057」での役が印象的だったり、「ダイハード4.0」ではFBI役でした。
特に槍投げるところ、思わず拍手!(音出ないように)
あと追加特典のような騎馬民族の隊長さん、悪役なのですがカッコ良かったです~。
でも、美女に弱いの(そこがまたいいんだけど・笑)。
私がとても興味深かった人物は巫母で、いわゆる預言者みたいな人なのですが、彼女が感じているものは潜在意識なんだなと思いました。
離れている人の身に起こっていることを感じる力や、未来を予知したりするんですね。
こういう特殊能力の持ち主でなくても、古代の人達って普通に、あまり言葉を使わないでコミュニケーションしていたんじゃないのかなあと、私は勝手に考えているのです。
文明とともに、人間の潜在的能力は失われていったのですね。
いや、もしかすると、封印されているだけかもしれないなあ~なんてことを、よく考えたりしています。
CGはとにかく素晴らしくて、観応えありました。
ピラミッド建設シーンとかも再度観たいですね。
大きいスクリーンで観れて、本当に良かったなと思いました。
それから私がまたかなり気になったのが、古代ファッション。
まあ、服はね、服・・・というよりもほとんど布巻いただけみたいな感じでしたけども、それもまた楽し。
アクセサリー関係が非常に気になりました。
耳にザックリ突き刺さってる骨のピアス(?)とか、髪につけてるものとか、首からさげているものとか・・・いろいろと。
また、色々な民族が登場するのですが、彼らの身につけている服とか、武器とか、皆それぞれ違っていて、面白かったですね。
そしてこれはあとで知ったことなのですが、映画の終盤の撮影場所となったナミビアのスピッツコップというところは、何とキューブリックの「2001年宇宙の旅」の、冒頭の類人猿のシーンの撮影場所なのだとか!
ホテルなどのない砂漠での撮影は、キャンプをしながらだったそうで、大変な苦労だったことでしょう。
撮影の裏話、とても面白そうです。