エクス・マキナ(アニメ)

2018年5月10日

制作:2007年日本 
原題:APPLESEED-EX MACHINA

原作:士郎正宗
監督:荒牧伸志
脚本:たけうちきよと
キャラクターデザイン:山田正樹
メカニックデザイン:高倉武史
音楽監修:細野晴臣
デュナン私服・ドレスデザイン:ミウッチャ・プラダ
制作:EX MACHINAフィルムパートナーズ

デュナン・ナッツ:小林愛
ブリアレオス・ヘカトンケイレス:山寺宏一
テレウス:岸祐二
ヒトミ:沢城みゆき
ニケ:五十嵐麗
アテナ:高島雅羅
ランス・ロット:辻親八
義経:加瀬康之
マヌエル・アイアコス:コング桑田
リヒャルト・ケスナー博士:土師孝也
吉野ハジメ:深見梨加
アルゲス:黒田崇矢
エリザベス・ザンダー博士:幸田直子



このポスター、前売り券の特典についてて、今は娘の部屋のドアに貼ってあります。きれいですねー。

いやーすっかりツボにきて、2回観てしまいました。
結構好きなんですよね、3DCGアニメって。
アニメというジャンルはわりと何でも観れるほうです。
先日観た「ベクシル」はなかなか楽しめたのです。
でもでも!「エクスマキナ」は何十倍にも増して楽しかったですね。


冒頭のゴシック教会でのアクションシーンは最高でした。
特に爆発シーンが素晴しかった。
お約束のようにガラスを突き破ってバーンと飛び出すところね、いいですねえー♪
飛び散ったガラスは、キラキラと光を反射しながら空中を舞って、まるで花びらのような美しさです。


空中戦もあり、バイクでのカー・アクションもあり、肉体美を堪能させてくれる格闘技シーン、ジョン・ウー監督テイストな、それはそれは派手派手なアクションシーンがてんこ盛りで、楽しいのなんのって!
教会!ハト!2丁拳銃!トレードマークになってますね。
そしてあの、空中に飛びながら撃ちまくる構図は何度見てもやっぱりカッコ良くって、いいなあ。
終盤の空中戦も素晴らしく楽しかった。
銃の弾が切れたら、出てくるのは剣ですね~!
おおーそれもやってくれるのね!と大サービスに大喜びでした。
空中戦で、どでかい剣を振り回し、ロボットを切り裂くシーンはまるでガンダムみたい。
人間ではありえない体型、動き、スピードなど、また、カメラアングルも、こんな撮りかたフツーならできないだろー?というような、非常にこれ見よがし的な表現が実に面白い。
激しい動きの途中に一瞬、止まるところなんかも何度も出てくるのですが、いいですねー。カッコイイ演出です。
まさにアニメならではのビジュアルの遊び気分が楽しくてたまりません。


そしてまた登場人物の美形攻め。
オリンポス長官のアテナさんはじめ、次々と出てくるキャラはこれでもかというくらいに美形ぞろい。
ポセイドンの吉野さんや、あと技術者の義経(左の画像で帽子の人)も素敵。

色彩のセンスや、質感の出し方、それに思わず私が見入ってしまうのは光と影の描き方。なんという美しさ。
TVアニメなどでは、色彩センスの悪さにゲッソリすることが多いのですよね。
子供にこんな汚い色彩を見せてはいけない!美意識が育たない!なんて思ってしまいますね。
しかし、やはり一流スタッフが作るコダワリのアニメはそういうものとは全然違いますね。別世界です。


コスチュームのデザインも良かったです。
プラダの衣装(デュナンの私服2点)が文句なしに素敵でした。
着こなすのはデュナン・ナッツ。
戦闘服姿もバッチリ決まってるデュナンですが、ドレスもちゃんと可愛く着こなせるってところが素敵。
女の私でもホレボレしてしまう美しさ。
ブリアレオスのタキシード姿や、私服の迷彩柄タンクトップもかわいい!

声の出演はすべてが声優さんなので、音にも安心感、安定感があり、やはり本業でないタレントや俳優が吹き替えをやるのとでは段違いに上質感が漂っています。
皆さん、ほんとうに上手いし、美しい声の響きが素晴らしいです。こうでなくっちゃねー。
やはり山寺宏一さんの声、素敵ですね~。
ところで日本の俳優さんは演技の上手な人でも、セリフが聞き取れないことが結構多くて、なぜなのだろうといつも不思議に思っています。
日本語だからなのかと思っていたけれども、やはりこうしてくっきりと輪郭のある声優さんたちのセリフを聞くと、その仮定は違うのだなということがはっきりしました。


人間とバイオロイドとサイボーグの三角関係が非常にツボでした。
この画像のシーン、すごく好き。ガラスにブリアレオスが映ってて、テレウスが・・・!
恋人のそっくりさんがイキナリ目の前に現れたら・・・?
うーん、かなり刺激的ですね。
で、アクション映画でありながら、実のところはラブラブ・ストーリーだったのねということに少々衝撃を受けた。
ベタベタな恥ずかしいセリフに赤面しつつも、なぜかおもしろく観れてしまうのは、ジョン・ウー効果なのでしょうか。
好きなんですよね、ジョン・ウーのやや臭めの演出。
臭めにもいろいろあれど、彼のは好き。

それにしても、ちっとも観る気のおきない日本映画界において、アニメの分野だけは世界に誇れるな!と思いました。