コードギアス　復活のルルーシュ

2019年2月16日2019年3月27日

作品情報

時間：113分
製作：2018年
監督：谷口悟朗
脚本：大河内一楼
キャラクターデザイン原案：CLAMP
キャラクターデザイン：木村貴宏
音楽：中川幸太郎
アニメーション製作：サンライズ

キャスト：
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア（福山潤）
C.C.（ゆかな）
枢木スザク（櫻井孝宏）
ナナリー・ヴィ・ブリタニア（名塚佳織）
紅月カレン（小清水亜美）
ロイド・アスプルンド（白鳥哲）
篠崎咲世子（新井里美）
シャムナ（戸田恵子）
シャリオ（村瀬歩）
ボルボナ・フォーグナー（大塚明夫）
シェスタール・フォーグナー（島﨑信長）
ベルク・バトゥム・ビトゥル（高木渉）
スウェイル・クジャパット（津田健次郎）

世界を、明日を、取り戻すために復活する。

予告編

ファン待望の『復活』

R2の“ゼロレクイエム”から２年後。ルルーシュの華麗な自己犠牲の対価として得たはずの平和は、テロリストの手によっていとも容易く奪われてしまった――。

放送から１２年。
いや～～～～～。観てきたばかりで消化しきれてなくて、呆然としてます。
いや～～～～～～～～～～～すごい。

もう感無量というのはこのことですね。
R2は完全なエンディングで、あれこそが反逆のルルーシュ！王の力の対価！ひどい！けれど美しい！！と、涙にくれたものですが・・・
この『復活のルルーシュ』を観たら、闇と光の入り混じった超絶ハッピーエンド！！！と、すっかり手のひらを返してしまいました。現金。
いやもうやっぱりこれを観てしまうと、あ～～～自己犠牲の上に成り立つ平和なんておかしいよね～～～と思ってしまいます。
何のためにルルーシュは死んだのかと。スザクやナナリーが、言いたいことがあるのに何も言えないままで。現実はそういうものかもしれません。
けれどこれは、希望の物語なのです。

透き通った水の上に響き渡る声。「違う。間違っているぞ」
そこからの、アニメ第一話を彷彿とさせる、チェスを想定したナイトメア戦。

ナイトメアフレームのデザイン、メカデザインがめちゃくちゃ進化してて、時代の変化を目の当たりにしましたね！！すごい！！！
こういうのはほんとどんどん変化していくから、１０年毎に観たいくらい（笑）
タッチパネルのエフェクト？がすごく綺麗になってて、以前は想像だったけど今は現実化している部分とかも大きいのかな～と思いました。よりリアルな表現になってるっていうか。
お決まりの手フェチカットも最高の最高で。思わずありがとうございます。ありがとうございます。って拝みますよね。拝みました。

ラストシーンであの美しいCLAMPデザインに似たゴス衣装を着ていたのも最高POINTの一つでしたね。そこでそれ使うんだ！？新手のヴァンパイアものかよ！？と。スザクも見たかったな～（贅沢）
ちょっと違うと思うけれど（ピアスしてないし）、素晴らしい複製原画は額装で予約受付中です。
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豪華すぎるオリジナルキャスト

冒頭から突然の津田健次郎！！！何！！！！？？？（笑）
セクシーで俺様系の悪役なツダケンが大好きな人は、もう今すぐ劇場へ行った方がいいです。最高だから。
プライドの高いロン毛の島崎信長も良かった（笑）シェスタールかわいい。
ナムジャラ・ラタック！！

村瀬歩は低めでシリアスな感じでした。
ラスボスはなんと、戸田恵子。アニメに出て来るのは珍しいと思う。おお、すげえ迫力……。
大塚さんも安定しててとても良かった～キャラが……好き……。賢いおじさまって素敵です。ロンゲ島崎の父なんですけど。

『Ⅰ興道』から張り巡らされた伏線

もう根本的に違う世界線なんですよね。
・ナリタでC.C.に「雪が綺麗だ」と伝えていない。
・マオに会わない。
・敗北を知らない。
・シャーリーが生きている。
・扇はディートハルトをリンチしてない。首相になってない。
・Ｃの世界にスザクは入ってない。（繋がっているC.C.に触れて強制的に流れ込んできた）

C.C.の抱えているぬいぐるみもデザインが違う。

でもユーフェミアは死ぬんだよなぁ……。

当たり前なんですけど、スザク（「生きろ」）は当たり前ですが、シュナイゼル（「ゼロに仕えろ」）にかけたギアスがそのままだったことが、もう。
ルルーシュの能力は、例え能力者本人が死んでも、その目的が達成し終えない限り解けないんですよね。強力。

『Ⅲ皇道』のエンドロール後、馬に揺られながらシャーリーからの手紙を読むC.C.のシーンから、まさかこんな展開になろうとは。
しかしシャーリーとジェレミアが遺体を隠したんだろうなとまでは思ったけど、いや～～～すごいですね。

ルルーシュの意志

わりと冒頭から出て来たのでけっこうショックでした……もっとなんかこう、目も開いてない抜け殻を祭壇に寝かせてから復活するのかと思ってたので。
違うじゃん。幼児化した虚ルーシュを何とか守りながら神殿に連れてくんじゃん……。何これつらッ。
無垢な容れ物になったルルーシュは、R2での初期化されたC.C.を思い出しますね。あの時は昔に戻っただけで人格がありましたが……。

一転して、魂を取り戻した後のルルーシュは、復活を超えて“覚醒”したような感じでした。
ギアスのダメージも無いみたいだし、使いこなしている。
人格すら変わったようで。
そこが何か、『フランケンウィニー』みたいな蘇りモノで見たような、“蘇らせた者はどこか違う者になっている”という、メッセージに思えました。
首にギアスのタトゥー入っちゃってるし。

シャムナに対して「人は間違いを犯す、だがその間違いを繰り返して学んでいく」みたいなことを言っていたのが、とっても良かったです。
これまでのシリーズを肯定しているようにも感じました。

そんなフランケンルルーシュだからこそ、ラストシーンはあれで良かったのだなと思います。
むしろそのためにあまり皆と関わらないようにして、ナナリーを救出するという目的だけに集中していたように思えた。

似たテーマの作品

関係ないと言えば関係ないのですが、大好きな『落下の王国』を思い出しました。
自暴自棄になった一人の青年が語った空想が、一人の少女の心と自分を救うお話なんです。
砂漠のイメージも何となく。
石岡瑛子氏の衣装が美しいですし、画面がどこをとってもめっちゃアーティスティックで素敵なので、ぜひ観てみてほしい映画です。

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号泣せずにはいられないラストシーン

そして、絶妙な三角関係（四角か？）の決着は……なんともまあ、回りくどい感じで。ああいうところが学生っぽくて良いですよね。
彼女の笑顔に思わず私も涙してしまいました……。あぁ……良かったなぁ……。
恋人ではないんですよね。彼らはあくまでも、どこまで行っても『共犯者』なのだと思います。それを最後までやり遂げる契約。
けれど、今度のそれは家族のように温かさもあるのかなって。そう思うとC.C.も救われたんだなと。

そしてやっぱり、ルルーシュは死んだんだ、と思いました。
ルルーシュ・ランペルージと、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは、ゼロ・レクイエムで死んだのです。
ゼロ・レクイエムは永遠に讃えられ、悪逆皇帝を反面教師にして、世界は平和の道を辿っていく。

その世界の中で、C.C.とL.L.はたった二人で、ギアスのかけらを探しながら旅を続けていくのでしょう。
今回は本当に“全て”を救ったんだ、と思いました。
ユフィ以外の大切な人たちはみんな生きているし、C.C.も本当の意味での孤独から救われた。
ユフィも本当は救えたよね……。

放送から十年以上、、、今この現代の技術力を全て使って、束の間の夢を見せてくれたような。
そんなコードギアスだと私は思いました。

ジェレミアが真っ先にオレンジ山盛りにして歓迎してくれるの最高だったし、最後は新種開発してるの笑った……。
うっ……（号泣）
藤堂がやっと男らしく身を固めたのも見れて良かった。
これで見納めかと思うと、あと１０回は劇場へ行きたくなりますね。
全力でモザイクカケラ熱唱しながら両手で１０本のペンラ振ってる気持ちです。
素晴らしい作品を生み出してくれてありがとう。