アリ―/スター誕生

作品情報

 時間:134分
 原作:ウィリアム・A・ウェルマン『スタア誕生』
 原題:A Star Is Born
 製作:2018年アメリカ
 監督:ブラッドリー・クーパー
 脚本:エリック・ロス、ブラッドリー・クーパー、ウィル・フェッターズ
 撮影:マシュー・リバティーク
 
 
 キャスト:
ジャクソン・メイン:ブラッドリー・クーパー
アリ―:レディー・ガガ
ボビー(ジャクソンの兄):サム・エリオット
ロレンツォ(アリーの父):アンドリュー・ダイス・クレイ
ジョージ・”ヌードルズ”・ストーン(ジャクソンの旧友):デイヴ・シャペル
ジャクソンのバンド:ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル
ジャクソンの運転手:グレッグ・グランバーグ

予告編

あらすじ

ブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演。

飲食店で働きながら、夜は街のバーで歌うアリー。しかし自分に自信がなく、周囲からは容姿も否定されている。

そんな彼女はある夜偶然に、ロックスターのジャクソンに出会い歌手としての才能を見出される。そしてジャクソンのサポートで、ショービジネスの世界に飛び込んでいく。しかしジャクソンは、アルコール依存症という深刻な問題を抱えていた・・・。

作品の歴史

『スタア誕生』(1937年)の3度目のリメイク版。オリジナルを含めると4作目にもなるんですね。
主演のジャネット・ゲイナーは第一回主演女優賞を獲得した女優。
それから1944年にジュディ・ガーランド、1976年にバーバラ・ストライザンドが演じています。
舞台を映画業界から音楽業界に変更したのは、1976年から。女優さんによって変えたんですね。

何しろ古いですよね。「スター誕生」でなく「スタア誕生」ですもんね……。
話は王道の流れで、悲劇。という点は変わらないようです。

オリジナル含め過去3作品は主人公の名前がエスターですが、4作目の今回からアリーになっています。

レディー・ガガ版の見どころ

世界的歌姫のガガが映画初主演でアリー役を熱演。もともとはクリント・イーストウッドが映画化する予定で進められていた企画で、「アメリカン・スナイパー」でイーストウッドとタッグを組んだクーパーが初監督作としてメガホンをとり、ジャクソン役でガガとともに主演も果たした。

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やはり「シャロウ」がいいですね。劇中でも、「シャロウ」を歌うシーンが特に印象に残っています。

さていきなりですが。

似た感じのテーマで私が思い浮かんだ映画作品です。

『ニューヨーク・ニューヨーク』

ロバート・デニーロとライザ・ミネリはともにミュージシャンで夫婦という役どころ。

サックス奏者と歌手の組み合わせ。ラストシーン、いいですね~余韻があって。

DVD特典映像では、もうひとつのエンディングがあるんですよ。


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『ラ・ラ・ランド』

ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンは、共にハリウッドでの成功を目指す役どころ。

ピアニスト&女優という組み合わせ。

あらためて観てみると、『ニューヨーク・ニューヨーク』のオマージュか?という部分がたくさんあることに気づきます。


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・・・いずれもミュージシャンやアーティストのカップルの話ですね。

どの作品にも共通していることがあるんですよね。それは、主役2人のテーマとなる曲が必ずあって、それを主人公が作曲したり、共同制作であったりします。

そしてその曲が使われるのは、劇中でとても重要な印象的なシーンなんですね。

上記作品とテーマは似た部分がありつつ、『アリー/スター誕生』には、様々な新しい要素が散りばめられていました。

スターが誕生するまでの、人々の関わり方。

社会問題……アルコール、ドラッグ、プライバシー、アイデンティティ……

時代設定が現代なので、スマホとかSNSも出てきます。

買い物していると、店員に断りもなく勝手にスマホ撮影されてしまうとか、バーに飲みに行っても、即顔バレしたりなど、プライベートでゆっくりするのはなかなか困難なよう。

評価や批判はつきまとう・・・そういう中で、自分自身を保っていくのは、相当大変なのだろうと思います。

アリー観ながら、大好きなバンドU2のことを思い出していました。

U2は’80年代、サードアルバム『War』で大ヒット後、プロデューサーがブライアン・イーノになってから、ぐっとレベルが上がった感じではあったのだけど、それまでの少々粗削りな感じのアイルランド魂、鋭利なカッコよさが無くなってしまったんですよね。4枚目のアルバムの時・・・なんか違う、って思ったのは私だけではないと思います。

その後の曲ももちろんずっと好きなのだけれど、『War』とか『Boy』をレコード盤とカセットテープで聴いていた頃が、やっぱり一番良かったなあ。

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アリーに有名なプロデューサーがついて、ガンガン売れまくっていく様子・・・。

本人の意志は完全無視じゃないけど、「衣装これ?」「髪の色?」「このダンス必要?」とか、なんか色々と自分自身のやりたいことの本質とズレているような感じでした。

私としても、アリーが一番カッコよく見えたのは、普通の服で髪もいつものままで、いきなりステージに立たされて歌うシーンでした。

成功の対価とは?・・・と、こういった映画を観る時にいつも、キリスト文化と関連性があるのだろうかと思うのですが、どうなのでしょうか。これについては引き続き考察していきたいです。


タクシー運転手はグレッグ・グランバーグ。『HEROES』の警官役の人だーと思いながら観てました。

さらに横幅が増加してたみたいだけど(笑)、心優しいクマさん的風貌がなんともいえなくて好きです。

『HEROES』

このドラマ以来、彼のファンです♪

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サム・エリオットが大変素晴らしかったです!!

涙目になるシーン、一緒に泣きましたよ。。。(T_T)

サム・エリオットは、今回は普通のおじさんな感じの風貌でしたけど、実はものすごくカウボーイハットが似合うんですよね。

こちらは『ゴースト・ライダー』のサム・エリオットです。か、変わってない……。
ブラッドリーと一緒に、カウボーイハットで並んでほしいな~と、本編と全く関係ない願望が沸き起こりました。


ガガはシチリア系の家系と知り、歌の才能とその歌い方を見て、なんだかすごく納得しました。

アリーの父役の名前もロレンツォとイタリア系の名になっていてイタリア移民という設定のようです。

劇中で、アリーの自宅ではオペラ曲が流れていたり、父ロレンツォも、自分自身の歌が上手であることを事あるごとにアピールしていました。

とにかくブラッドリー・クーパーが良かった。

素晴らしい演技力です。アップのシーンが多く、それが、人の内面や感情をよく映しているように感じました。

あまりにも素敵な歌いっぷりなものですから、ブラッドリーは元々歌やギター演奏が上手かったのか?と思ってしまいましたが、なんと、6か月間のトレーニングで習得したものなのだとか。

彼は本当に自然体で、堕ちてゆくカリスマミュージシャンを演じていました。そう、まるでそんな人が本当にそこにいるかのように。


メインビジュアルの、ブラッドリー・クーパーの横顔が、『クレイジー・ハート』のバッド・ブレイク役のジェフ・ブリッジスの雰囲気ととてもよく似ているなと思って、ついイメージを重ねながら観ていました。

『クレイジー・ハート』

アルコール依存症のミュージシャンの映画というと、私はこちらをすぐに思い出しましたね。

主演のジェフ・ブリッジスがアカデミー賞主演男優賞に輝いております。

ジャクソンも、バッド・ブレイクみたいに自分自身を取り戻していけると良かったな・・・。

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脚本はカート・コバーンに影響を受けているのだそうです。確かに、ジャクソンとの類似点が多く見られます。

『ラストデイズ』

カート・コバーン最期の2日間を描いたガス・ヴァン・サント監督作品。マイケル・ピット主演。

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詳しくはこちらで。
『ラストデイズ』の当ブログ感想

ジャクソンのバンドの人達がすごく気になっていて、観終わってから調べたら、なんとウィリー・ネルソンの息子さんのバンドではないですか。

クリント・イーストウッドが本作を監督するという可能性があったことからも、カントリー・ミュージックでリンクしているなー!と、個人的にやたら納得してしまいました。

イーストウッド主演・監督作品で「ブロンコ・ビリー」の主人公が、とにかくカントリーミュージックしか聴かない!という人で、昔、「そうか~アメリカにおけるカントリーミュージックって、もしかして日本の演歌みたいなものなのかなあ」と、、そんなことを思ったものでした。

うーん・・・この流れでいきなり「ブロンコ・ビリー」が無性に観たくなりました。アリーとは、テーマは全く似ていないけど、カントリーミュージックのスピリットを感じさせる。

『ブロンコ・ビリー』

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さらに思いだしたのが名作映画『ブルース・ブラザーズ』のワンシーン。ブルースブラザーズが、『ローハイド』歌うシーン。

このシーンに、アメリカのベーシックなひとつの文化的なものが、とても鮮明に表現されているのではないかと思います。

ムチをバシーッと打つところ、いいですよね~♪

ウケてもウケなくても結局、瓶投げるのね(笑)。


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関連作品

★オリジナルは、俳優と女優という設定。アルコール依存になっていく流れは、同じですね。主演はジャネット・ゲイナー。

『スタア誕生』1937年オリジナル

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『スター誕生』1954年
主演はジュディ・ガーランド。『オズの魔法使い』で一世風靡したジュディは薬物依存症だったとこの作品の件で知り、衝撃を受けました。
そしてこの『スター誕生』で復帰するけれども、その後も薬物依存は治らず、過剰摂取で亡くなっています。


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『スター誕生』1976年
主演はバーブラ・ストライザンド、クリス・クリストファーソン。
2作目までは主演に女優を起用していましたが、3作目からは歌手を起用。バーブラとガガのイメージが、4作を比較すると、最も近いかなと思います。バーブラ自身がNYCのナイトクラブで歌っていたことも、ガガと共通点がありますね。

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★ブラッドリー・クーパー出演作のおすすめ
ブラッドリーは当初、顔が良すぎた(顔が良すぎた)ため、ハング・オーバーで注目されるまでは、”適当な軽いイケメン役”でちょいちょい出演していたんですよね。しかし実は、今作で披露したように、かなりの実力演技派なのです。

『世界にひとつのプレイブック』
ジェニファー・ローレンス、ロバート・デニーロと共演。ヘミングウエイの本を窓からぶん投げるシーンが好き。
ブラッドリーの吹き替え担当は桐本琢也さんです♪時々頼りない、やさぐれ系の優しい声がぴったり。

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『アメリカン・スナイパー』
クリント・イーストウッド監督。イラク戦争に4度従軍したクリス・カイルの自伝を元にしている。ラストは胸に突き刺さる衝撃。
こちらの吹き替えも桐本琢也。シリアス系。シエナ・ミラーは渋谷はるか。

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『ハング・オーバー』
ブラッドリー・クーパーがブレイクした記念すべきシリーズ。私は3作とも劇場観賞しているんですが、とにかく爆笑!1作目はもう本当に笑ったもんでしたよ。
吹き替えはもちろん桐本琢也。チャラい系(笑)。
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★ドラマ

音楽業界の栄光と闇を描いたドラマと言えば、これ!イチ押しです!

豪華キャストもさることながら、楽曲やパフォーマンスも素晴らしいですし、物語も「次はどうなるのか~?」と気になって、引きこまれます。
個人的には吹き替え版が楽しいです♪特に、ハキームを演じる吉野裕行さんが、キャラにぴったりハマってます。

『Empire 成功の代償』
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