ボヘミアン・ラプソディー

2019年1月20日

作品情報

原題:BOHEMIAN RHAPSODY
製作:2018年アメリカ
上映時間:135分
監督:ブライアン・シンガー (デクスター・フレッチャー)※監督は途中で交代
脚本:アンソニー・マクカーテン
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル
音楽:ジョン・オットマン
音楽総指揮:ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー
プロダクション・デザイン:アーロン・ヘイ

◆キャスト
ラミ・マレック
ジョセフ・マッゼロ
ベン・ハーディ
グウィリム・リー
ルーシー・ボイントン
マイク・マイヤーズ
アレン・リーチ
エイダン・ギレン
トム・ホランダー
アーロン・マッカスカー
ダーモット・マーフィ
マシュー・ヒューストン
ミシェル・ダンカン

予告編

あらすじ

伝説のバンド“クイーン”のリード・ヴォーカル、故フレディ・マーキュリー。『ボヘミアン・ラプソディ』『伝説のチャンピオン』『ウィ・ウィル・ロック・ユー』といった数々の曲はあまりにも有名で、数々の映画作品などにも使われ、クイーンやフレディの名を知らなくても、曲はきっとどこかで耳にしているはず。

’70年代、ロンドン。フレディは、それまでの常識や既成概念の枠を壊し、自由自在に独自の音楽世界を構築していった。そしてそれは、世界的に認められ、多くのファンに愛され、さらに、様々なジャンルのアーティスト達に影響を与える存在となった。

クイーン誕生から、成功、そして解散の危機と再生。1985年に行われた20世紀最大のチャリティコンサート“ライブ・エイド”に至るまでの、フレディとバンドメンバー、そして彼らを支えた人たちの物語。

ボヘミアン・ラプソディーを観たきっかけ

特別クイーンのファンというわけでもないしな・・・と、観ることをあきらめていたような感じだったのですが、やはり主演のラミ・マレックの演技が観たかった。・・・それが一番の理由かもしれません。
ラミ・マレックはとても好きな俳優でドラマ『ミスター・ロボット』での彼の存在感と、他にはない独特の雰囲気に惹かれるのです。

私は特にクイーンのファンというわけではなかったけれど、彼らの音楽性には、とても素晴らしいものを感じていました。こんな、ちょっと失礼ともなりかねない言い方をする理由として、私は子供の頃からクラシック音楽にどっぷりと傾倒しており、現代音楽やロック音楽、電子音楽の領域にはほとんど足を踏み入れていない、ということがあります。
なのでクイーンに限らず、ほとんどのロックミュージックにはほとんどなじみがないのです。
それでも、本作には興味をひかれました。なぜなら、ラミ・マレックだから。予告編のラミの、フレディを演じる姿を見て、すごく心に響くものが感じられました。そして、彼の渾身の演技をスクリーンで観ておこう、良い音響で!と思って、映画館に足を運んだのです。

ボヘミアン・ラプソディーの感想

本当に、スクリーンで観て良かったです!とても素晴らしい作品でした。
映画作品として、かなり良い出来栄えと思います。

何しろ詳しい事情がよくわかっていない私は、どこまでが事実なのか?は不明な感じが気になって、なんとなくモヤっとした状態が観終わった直後の気持ちでした。
観賞後に色々調べてみて、現実と映画作品のあり方などが少し整理された感じはあります。
若干のギャップはあるようです。
でもこれは、フレディ・マーキュリーという一人の芸術家を礼賛する映画なのだ、と思いました。

観始めは、ラミ・マレックの話し方がなんか変だなあと思って、ああそうか、前歯を入れているせいか・・と気づきました。
ちょっと話づらそうな感じが気になったけれど、しばらくすると(私の耳が、かな?)慣れて、馴染んできました。
ドラマ「ミスター・ロボット」をずっと観ていたから、ラミの声と話し方を耳が記憶していたんだと思います。私はフレディのことは詳しく知らないためもちろんその特徴的な歯のことも知らなかったので、やや違和感を感じたのだと思います。

フレディはインド系の人だったんだ!と、本作を観て知ったっていうくらい、クイーンのことはよくわかっていなかった私です。
そういえば、あのパフォーマンスの外連味や、カラフルな色彩感覚やキラキラした服の趣味はインドに通じている感覚ではありませんか。そして華やかな色彩感あふれる音楽性も。そうかそうかと、なんだかやけに納得しました。

それまではきらびやかな衣装がむしろ特徴的であったバンドですが、ライブ・エイドの時には白いタンプトップにデニム、足元はアディダスの白スニーカー、アクセサリーは最小限。他のバンドメンバーたちも、白シャツにパンツといった普段着っぽい服装で、リラックスしたイメージに統一していて、なんかすごく自然体になった感じがよく表れていました。
確かにライブ・エイドというイベントの趣旨にしても、それから’80年代という時代が、いったんデフォルメされた感じの時代から自然志向へと回帰していく時でもあったなと、当時を思い出していました。衣装や客席の表現からも感じ取ることができました。
そういう意味でも、全体のデザインがよくできていたから観ていて実に飽きないし面白いし素敵だし、なにしろライブ・エイドの再現性が半端ないです。単なるコピーじゃなくて、なんだかもうフレディがそこに生きているかのような、そのくらいの熱演と、音響のパワーと、そして映像表現の素晴らしさに圧倒されました。

ロジャー・テイラー役のベン・ハーディは、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』でエンジェル役でした。とても整った可愛らしい顔立ち。ロジャーご本人も、若い頃は女の子みたいな可愛らしい美形で、よく似ているなあと思いました。

フレディ・マーキュリーは1991年に45歳で亡くなっています。当時、新聞などでとても騒がれていましたし、エイズという病についても彼の死によって、さらに注目されるようになったと思います。
私は本作を観ながら、1985年のライブエイド後の生活や彼の心情などが、とても気になりました。けれども、本作では、ライブエイドでの、おそらく一番輝かしい姿で締めくくりたかったんだろうと・・・そんな風に考えると、ラスト20分は本当に心に深く響いてくるものがあります。
映画作品として、最後を暗いイメージにしない、という点が重要視されたのかなと、見終わってそのような印象でした。

存在感のある脇役たちにも注目

ところで私の好きなトム・ホランダー、弁護士役。いい役でした~。私、最近はそんなに頻繁に劇場に行っていないにもかかわらず、観に行った映画にたまたまトム・ホランダーが出ていることが多くて、「あっ!また!?」なんて苦笑してしまうのです。
彼の、フッと・・・力が入り過ぎていない、ほどよく抜けた感じがとても良い空気感を出していて、好きですね。トムが画面に出てくると、つい顔がゆるんでしまう。
バンドのメンバーで話し合う時や、契約に関するシーンでは必ず弁護士が介在しているんだな、というのも、今回の映画でよくわかりました。というよりも、今までに観たミュージシャン系の映画では、弁護士がいたかもしれないけど、トム・ホランダーのような強い存在感がなかったのかもしれません。それほど、彼の存在が、少なくともこの映画の中では、重要な人物として描かれていたと思いました。やけに印象に残りました。ライブエイドでは、一番いい位置に陣取ってましたし(笑)。

音楽マネージャーであるジョン・リード役を演じたエイダン・ギレンも良かったな。映画では『ダークナイト・ライジング』で冒頭に出てきますし、彼もあちこちでチョイチョイ見かけては嬉しくなっている私です。ドラマでは『THE WIRE』とか『ゲーム・オブ・スローンズ』とか『刑事トム・ソーン』とかですね。どれも上質な作品ですので、おすすめです。

あと、脇役で登場する、ゲイの人達。すごくゲイらしい雰囲気の人が何人かいらしたのだけど、演技なのか本物なのか?気になりました。
アダム・ランバートが混ざっていたと後から知ったけど、どこにいたか分からなかった……。

ボヘミアン・ラプソディーの見どころポイント

★ラミ・マレック、もう本当に本当に素晴らしくて、ガーっと引きこまれます。ステージでのパフォーマンスや、作曲している様子など、アーティストらしさを体中で表現している、という感じでエネルギーが全身にみなぎっているんです。
★音響の素晴らしさ。再現力がもう半端ないです。あとで色々確認しましたけど、特にライブ・エイドの再現性、臨場感がスゴイです。ファンの方々が号泣しながら観たというのも頷けます。まさに、ライブ会場でステージと一体になるかのように引き込まれてしまう感覚。
★フレディ、ブライアン、ロジャー、ジョンの4人が、彼らそのもののようで、まるで当時のその時代真っただ中にトリップしたかのような臨場感に夢中になります。
★クイーンを知る人も、知らない人も、このはかり知れないエネルギーを持つ映像世界の中に引きこまれてしまいます。終盤のライブ・エイドのありえない再現性には、本当に驚かされます。

★「彼(フレディ)を真似るのでなく、動きの意味を理解するんだ」と、ラミ・マレックがインタビューで語っていたのがとても印象に残っています。そうか、”動きの意味”なんだ。確かに、どんな動きにも意味がありますね。例えば、庭先にやってくる小鳥のうごきや仕草のひとつひとつに、それぞれ”意味”がある。動きは、それ自体が言葉となり得るし、心や魂の表現でもある。
振付師ではなく、ムーブメントコーチの指導のもと、フレディの役を体に浸透させたということなんですね。これも映画鑑賞後に知ったことですが、すごく納得しました。
プロデューサーが「近年稀に見る最高の演技だ」と、ラミを称賛していました。
私はこういった、実在した芸術家を描いた映画がとにかく大好きで、今まで本当に沢山の数えきれないほどのそうした作品を観てきたけれど、クイーンが好きとか嫌いとかなんとかそういう感情を完全に抜きにして、ラミの演技が、まさに芸術!!と感動しました。
そして観賞後は、フレディ・マーキュリーという一人の音楽家として、とても興味を持ちました。

★ルーシー・ボイントン
『ミス・ポター』で、少女時代のビアトリクス・ポターを演じてデビュー。
『バレエ・シューズ』ではエマ・ワトソンと共演し、『シング・ストリート 未来へのうた』のヒロイン、『オリエント急行殺人事件』では病弱でミステリアスなアンドレニ伯爵夫人を演じました。
『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』にも出演しているとのことなので、楽しみです。

今作から交際が報じられたラミ・マレックは、第30回パームスプリングス国際映画祭で公に認めたそうです。

ボヘミアン・ラプソディーに関するあれこれ

★いつだったか忘れてしまったけれど・・・(死の直前だったか、死後の記事であったか)フレディ・マーキュリー本人が、「数えきれない人と性的関係を持った」と語っていたそうで、それがHIV感染と深く関係していたのかも、と、当時そのように解釈していました。
今回の映画作品においては、そのようなことを思わせる表現は一切なかったので、かなりソフトに、抑えて作っていると思いました。自宅内のパーティのシーン等では、そういうイメージを思わせる衣装や小道具等がありましたが、それも本当に控え目。

★バレエ界ではジョルジュ・ドンがやはりHIVで亡くなっています。彼の恋人でもあった振付師の故モーリス・ベジャールの作品「バレエ・フォー・ライフ」を、何年か前に東京文化会館で観賞しました。クイーンの楽曲が流れ、カラフルなベルサーチの衣装で踊るベジャールバレエ団のダンサー達は美しく、とても素晴らしい舞台でした。特に印象に残っているのは、結構な高さのあるウエッジソールの靴を履いて、軽々と舞台上を踊りまくっていたジュリアン・ファブロー。よくあんな高いヒールで軽やかに踊ることができるなあ!と驚き、またハラハラしながら観ていたのでした。
バレエ・フォー・ライフの当ブログ感想はこちら

★私の高校時代がちょうど’70年代という、洋楽全盛期。その頃都内の私立女子高に通っていました。
クラスメイトの皆は、クイーンや、キッス、ディープパープル、ストーンズなどのファンでした。私は先述のとおりクラシック音楽ばかり聴いていたので、彼女らの騒ぎをすぐ脇で眺めていたような状況でした。
親友の家に遊びに行くとディープパープルがかかっていました。
私の音楽的な趣味からすると、あの時代のどれかといえば、ディープパープルの楽曲が、好みかもしれません。というのも、ジョン・ロードのキーボードの弾き方がまるでバッハのオルガンのようにバロック的であったことや、イアン・ギランの歌い方がとてもオペラティックだったり曲のイメージがゴシック調な感じだったことなどがその理由です。
当時読んでいた少女漫画の中にも、洋楽ロックミュージシャン達、とか、あるいはソックリに描かれたキャラが頻繁に登場していたりなど、なんだか面白い時代だったなと懐かしんでいます。漫画家の先生達もきっと、ロックスターのファンだったのでしょう。彼らの、くるくるカールした長髪とか長い足とかファッションとか、そういう風貌や風俗が、少女漫画の世界に実によく溶け込んでいたんですね。

本作を劇場で観たあとに、無性に当時の少女漫画が読みたくなってしまいまして・・・。
自宅の書棚にあった一条ゆかり先生の「デザイナー」や、大矢ちき先生の「おじゃまさんリュリュ」などを発掘してきて読みました。ロングヘアーで裾が拡がったパンツを長い足で履きこなす男性キャラは、まさにクイーンの世界に重なります。
正直なところ、私は、’70年代に生きながら、あの独特のカルチャーやファッションセンスが嫌いでした。ベルボトムのジーンズを履くのも嫌でしたねえ・・・。
色々なデザインやら素材がデフォルメしすぎていて、なんだかこう・・・人類として、自然体から遠ざかっていくようで、どうにも受け入れがたいものがあったんですね。今はそういう感情も手放していて、懐かしんでいますけれども。

’70年代という時代は、あらゆる既成概念がことごとく崩壊し、再生された時代でした。
特に音楽の世界ではそれがとても活発だったように思います。
ロックミュージックの世界は、すごくイキイキしていて、ロンドンやアメリカのロックはすごく元気でパワフルな魅力に満ち溢れていた時代でした。

クラシック音楽ファンの私にとっても「ボヘミアン・ラプソディー」は歴史的名曲であると思います。
そして、’70年代当時も思っていたことだけど、フレディ・マーキュリーの声は、本当に独特。決して他にない、特殊な美声の持ち主であると思います。

★ブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮

予告編の他に、製作の裏側を少しだけyoutubeなどで観ることができますが、ブライアンとロジャーは、彼らの役を担当しているベン・ハーディとグウィリム・リーに直接、楽器の弾き方を指導されています。
弾き方のクセとか、見せ方とか、本人から直々に教えてもらえるなんて、なんとも豪華と言うか贅沢と言うか、、なんかとにかく凄いです。

★脚本家アンソニー・マクカーテン

脚本が秀逸。本作を観賞しながら、私がいちいち関心し、何度も「うーん凄い・・・」と唸り頷きながら観ていたのは、脚本の素晴らしさでした。
なにしろ観賞前には、全く何にも調べず予備知識ほぼゼロ状態でしたから、脚本がまさかあのアンソニー・マクカーテンとは分からないままに観ていたのです。
観賞後、「この見事な脚本は誰?」と無性に気になり、調べたらマクカーテンとわかり大納得、というわけです。

マクカーテンは、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』や『博士と彼女のセオリー』といった、数々の名作映画で脚本を担当していた人です。

アンソニー・マクカーテンが脚本とプロデューサーを担当する、オノ・ヨーコとジョン・レノンのラブ・ストーリーと反戦運動の要因を記録した映画の製作が進んでいるそうです。これは楽しみですね。

★ブライアン・シンガー監督

私は1作目からX-MENシリーズのファンで、全て観ています。どれもとても好きな作品です。
ブライアン・シンガー監督は、バイセクシャルとカミングアウトされています。それを考えると、今回の映画製作にあたり、フレディとご両親の関係とか、メアリーとの関係など、ご自身と重なる部分も多く、心に様々な想いがあったのではないかと……あくまでも推測の域ですが。
本作の撮影中、実際、何があって降板となってしまったのか…本当のことは霧の中ですが、とにもかくにも、『ボヘミアンラプソディー』が世に送り出されて、良かったと思いました。
監督の今後のご活躍も楽しみです。

ボヘミアンラプソディーのおすすめ関連作品

★ブライアン・シンガー監督作品のおすすめ
「X-MEN」シリーズ
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「ユージュアル・サスペクツ」
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★アンソニー・マクカーテン脚本のおすすめ作品
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」
▶Prime Videoで見る(字幕版)

「博士と彼女のセオリー」
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★ラミ・マレックの主演作おすすめ
「ミスター・ロボット」
吹替版は内山昂輝、藤原啓治、佐藤拓也といった豪華メンバーです。必見。
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「ナイト・ミュージアム」
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★似たテーマの作品
「ダラス・バイヤーズ・クラブ」
フレディが侵されたエイズを題材にした映画。本作で主演のマシュー・マコノヒーと助演のジャレッド・レトは、それぞれオスカー受賞しています。
「ボヘミアン・ラプソディー」にはフレディの晩年は描かれませんが、実際のフレディ・マーキュリーの晩年の風貌が、この映画でジャレッド・レトが演じた人物のビジュアルにとてもていて、あらためてジャレッド・レトの役作りの凄さについて驚かされました。1985年のダラスが舞台となっています。当時、エイズは”ゲイの病気”と思いこまされていました。
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★おすすめ作品
『ウィー・ウィル・ロック・ユー』がかっこよく印象的に使われている作品です。
ヒース・レジャーのハリウッド・デビュー作でもあります。
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『隔週刊 クイーン・LPレコード・コレクション』ディアゴスティーニ

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おまけ。
ジェームズ・コーデン+アダム・ランバートと、クイーンのブライアン+ロジャーの楽しいコラボ。
フロントマンを争っている……というシチュエーションです。二人とも歌うまい(笑)