華麗なる恋の舞台で

時々、原題や内容を無視したのでは?と思えるような邦題がついてることがありますが、これもまたもや邦題で損してるかもしれません・・・。
内容と合ってないですよー。
原題は「Being Julia」で、原作は「劇場」となっていますのに。
詳細を調べていなかったので、私はこの邦題でやや引いてたんですね。
だってこれだと”ベタな大人の恋愛物語”みたいなのを想像してしまいませんか?
ところが!
全然ちがったんですよね~嬉しいことに。
すごく面白かったです。
邦題のことがひっかかりながらも、ジェレミー・アイアンズが観れればいいやーという軽い気持ちで(いつのものことですがね)観に行って、正解でした。


舞台が1938年のロンドンなので、「ゴスフォードパーク」とか、「日の名残り」みたいなイギリスの優雅な雰囲気を味わえます。

衣装やインテリアなど、クラシックなイギリスの美意識がたまらないのです。

特にインテリアとか街の景観は必見。
美術監督が「ハワーズエンド」でアカデミー賞の方なのですね。
戦前の、情緒溢れるロンドンの都会的な雰囲気は、ほんとうに優雅で夢のように美しいです。

演出もひかえめなせいか、役者さんの演技が前面に出ていてそこがまた良いのです。
原作がサマセット・モームで、英国的ブラックともいえる皮肉に満ち満ちた言い回しが楽しめます。
シックな大人の辛口コメディですね。
だけど、年はとりたくないわあ、って思ってしまうのがちょっと悲しいかも(笑)。


あと役者さんたち、とくに脇役が最高にいいです!
マイケル・ガンボンが冒頭に出てきたときには、うわあっと嬉しくなりました。
こちらのブルース・グリーンウッド、紳士っぷりが素晴しくて。「カポーティ」のときよりも今回はぐっと大人の色気が出ていて、素敵でした。
それにジュリアの付き人役ジュリエット・スティーブンソンも、セリフが少なめながらも表情や目の演技がすごくよくって、印象に残りました。
オマケですが、「スパイダーマン」のおばあちゃんがチョイ役で登場してました!素敵な方です~。


そうそう、それに、ジュリアの息子役のトム・スターリッジ君、ハンサム!
スッキリ清々しい青年でした。


ジェレミー・アイアンズはもちろん素敵でしたよ~
英国流のスーツの着こなし、最高に決まってますねえ。
ホレボレしました。
ジャケットの下のニットベスト、そしてこの髪型で、オヤジ臭くならないところがさすがでございます!
演技も絶妙でしたし、これはハマリ役でした。

これも、DVD買いですね~。