デイ・ウォッチ

1作目の「ナイト・ウォッチ」でかなりの衝撃を受け、とても気に入って、2作目を楽しみにしていました。
今回の2作目も、大変素晴らしい作品で、満足でした。
やはりビジュアル・アートな斬新で新鮮でインパクトのある映像と音の世界は健在。
1作目に比べてさらにパワーアップしてて、脳の刺激度も倍増で、本当に素晴しい映像でした。
しかしなんと、1作目とほとんど予算が変わらないと知って驚きました。
絶対予算アップしたんだとばかり思って観ていたのです。
腕があがったんですね、きっと!

こういったアートな映像感覚を持ちながら、エンターテイメント性も損なわずに、映画を娯楽として追及している姿勢は、
いかにも映画を楽しんで作っている感じが伝わってきて、嬉しいですね。
とはいえ、アートな感覚が強いと、一般的には受け入れ難いものになってしまうのかもしれませんが、受けとか考えずにどんどん好きなものを好きなように作ってほしいです。
そして、そういう姿勢は応援したいものです。


物語や設定、闇と光の描き方の面白さも非常にひきこまれて、このあとどういう展開になっていくのか、とても楽しみです。

娘曰く、
「まるで私達の妄想世界を映像化してくれたみたい!」
と大喜びでした。

出てくる小道具が、特にデザインしたものとかじゃなくて、こういうフツーの懐中電灯だったりするのがまた面白い。

今回はキャラも、前回にも増してすごく立ってるし、ギャグ満載でかなり笑えました!
娘と2人で大笑いでした。

闇の王ザヴロンが最高!最高にキレてて、い~いノリのおじさんです(笑)
あとあの美少年イゴール(ティマ・マルティノフ)が成長してて、エドワード・ファーロングの再来か?!と思うくらいでした~!
前髪ハラリって。前髪がポイント。


アリサ役のジャンナ・フリスケさんと、主役のアントンの隣人で闇族ヴァンパイアのコースチャ役、アレクセイ・チャドフ。
アリサのキャラもすごく良かったし、アレクセイ君は美形でとても素敵でした。
2人の関係もいいんですよね~。
コースチャの、いかにもロシアな感じの帽子が可愛かったなあ。


これ、すっごくお気に入り。
監督もお気に入りと見えて、今回登場シーンが増えてました(笑)。
足がニョキ!ってはえるとこがたまらない。
歩き方もかわいいし。
しゃかしゃか~~~っと。


ファッションも、まあ・・・なんというか(笑)、実に面白いセンスで、楽しませてくれました。
こちらは、主役のアントン役、コンスタンティン・ハベンスキー。
サングラスがマトリックスっぽいですね。
かっこいいです~。
相棒のオリガ役のガリーナ・チューニナさんも好きでしたね~。

ティムール・べクマンベトフ監督は、ついにハリウッド進出を果たすそうです。
楽しみなような、ちょっと残念なような。というのは、「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」と観てきて、ハリウッドでは作れないであろうという雰囲気に溢れているところが大いに!楽しかったんですよね。
オタクっぽいんだけどロシア的な素朴さとか・・・例えば電話とか車とかインテリアとか・・・、独特のお国柄的要素・・・例えば食べ物とか赤い星のシンボルとか・・・、そういった現場感覚っていうんでしょうか、リアルに伝わってくるところが良かったのです。
この感覚は映画界において、とても貴重なものだなと思いながら観ていたので、それがもう観れないというとちょっと残念です。
ただやはりこういう素晴らしい才能ある監督が、ハリウッドの中でどんな作品を作り上げてくれるのかというのも、とても興味深いです。
期待は大いにしてしまいますね~。ロシアの愛すべきオタク監督、応援したい人です。

お台場は少々遠かったけど、行ったかいがありました。
帰るときのゆりかもめからの景色は、ちょうど黄昏どきだったこともあって、それはそれは美しく、そして視点が高いせいもあり、まるで3D映像のように超立体的に目の中に飛び込んでくるようで、高揚感に包まれていて気分が良かったです。

ああ~~あ、もう一度観たかった。・・・無理して行こうかしら。

BDになって、ツインパックが出ています。