裏切りの闇で眠れ

どういうわけか、10代の頃からハードボイルドな世界が大好きなのです。

「裏切りの闇で眠れ」。
さ~、誰が眠るんでしょうね~そして誰が裏切るんでしょうか~。
・・・と、色々な期待をさせてしまう邦題ですね。
原題は「TRUANDS」で、ごろつきとか犯罪者といった意味だそうです。
なるほど、ぴったりだわ~。
まさに、ごろつきって感じの登場人物ばかりでした。
ギャング映画、なのですね~。


この作品観たのは、2週間ほど前でしたか・・・。
沖縄から、この映画を観るために!東京にビューンと空を飛んできた友人Dさんと観ました。
Dさんありがとう~~~!
彼女も結構クライム・ムービーがお好きなようで、女性の仲間が増えて嬉しいです。
さて我々の今回のターゲットは、主役のブノワ・マジメルさん♪
今や、フランスの美形俳優のトップと言ってもよろしいのではないでしょうか。
どちらかと言えば甘い印象の顔立ち、上品な貴族的な雰囲気も漂っている人なのですが、いやはや、今回の役は非情~~な殺し屋です。
しかも貫禄もあって、鋭利な刃物のような雰囲気を漂わせて!
うわあ、凄いなあ~~と思いました。

「甘さなし!容赦なし!激辛ハード・ノワール」
というキャッチコピーに期待していましたけども、まさにそのとおりでした!!!
潔いほどの容赦なきハードボイルド攻撃に、すっかり参りましたね。
リアルを徹底的に追及した映像感覚も良かったです。

誰かが殺されても、感傷的になってるヒマも与えてはくれません。
そして、いつ誰が殺されてもおかしくない世界。
また、誰が誰を裏切り、いったい誰が生き残るのか・・・と、ハラハラドキドキで、一瞬も息つくスキを与えません。
終わってからの第一声。
「は~~~~、緊張した~~。」
でした。
いや、そのキリキリとした緊張感がたまらなく素敵でしたね(笑)。
もうこの映画大好き、って思いました。

でも、やはりといいますか、客層は男性ばかりでしたね~。
もういつものことなので、慣れましたけど。(ダーティハリーの頃からね・・・)
こういうカッコイイ男の世界を観て、真の男というものについて勉強するのも悪くないと思うのですよ。

R-18ですので、おじ様たちの露出度が高いです(汗)。
また、痛いシーンも結構ありましたね。


皮ジャン&皮手袋、そして髪はオールバック。
似合いますね~。
この表情といい、銃の構え方といい、文句なしに本当にカッコイイ。
ブノワさんの顔が、ここまでクールに見えたことはなかった気がします。
今までは、美しい人、という見え方が圧倒的でした。

それにしても素晴らしい演技です。またまた見直してしまいました。
若い頃のデ・ニーロのような、はたまたアラン・ドロンかという、渋さと色気とクールな凄味がミックスされておりました。
「石の微笑」の時の、純粋で悪女に振り回される美男子のイメージは、完全に跡形もなく消え去っておりました。
リアルな感覚がゾクッとさせる、クールな殺し屋、フランクです。


はい、こちらはジャケット姿。
ネクタイはなしです。
ボタンは多めにはずしますね。
で、この流し目と。
決まりすぎです!!

あと、脇役も皆さんとってもいい顔ばかりで、画面をきっちりと締めておりましたね。
いかにもフランス的な味わいのある、渋くてカッコイイ人ばかりで、実に楽しかった。
特に印象に残ったのは、クロード・コルティ役のフィリップ・コーベール。
冷酷な雰囲気も、顔立ちも、まるでジャック・ニコルソンみたいにキレてる怖さ、そして渋さでした。

再度観てから感想書こうかな~と思いながら日がたってしまい、あきらめて書くことにしました。
でも、上映終了までには絶対にもう一度行きたいなあ~と思っております。
また、この作品を観ると、過去のフィルム・ノワールが観たくてたまらなくなりますね。
どこか、郷愁を呼び覚ますものがあります。

”刺青”に注意して観ないと。←ちょっとポイント。

ラストシーンもいいです!