ブロークバック・マウンテン

2018年3月8日

すでに2回観ました。できればまた、再度行きたい。
2回目を観たときに思いました。

すっごく、良い作品です。

実は私は、ラブストーリーが最大の苦手。
特に悲恋ものとか、思いっきり引いてしまう。泣けない。
と、いう人間で、だからあの臭い演出バリバリの、●流映画とかは時間の無駄としか思えない。
特に男性がぼろぼろに泣いちゃったりすると、もうダメですね、引きまくり。

だけど、ブロークバックマウンテン、これは良かった。
ヒース・レジャーだいたいにおいて、観に行った理由が、ヒース・レジャーとジェイク・ギレンホールが好きだからというだけの理由だったし(笑)。
いつも動機が不純だ。

でも、じわ~~~っと来るんですね。
観てる間中、じわじわと伝わってくる、心にしっかりと刻まれる何かがあり、観終わったあとまで、じわじわ~と。
1回目は娘といきましたが、娘も泣いてましたし、私も泣いた。
2回目は内容わかってるしな・・・と思ったけど、やはり泣いた。
だけど、泣けるからいいとか、そういう単純なはなしではないです。
ゲイのことでずいぶんと話題になっていますが、そういうことは個人的にどうでもいいような気さえしました。
もっともっと、おおらかに、そう、あのアメリカの山々の自然のようでした。

アン・リー監督の演出が上手すぎる。ものすごくきめ細かい。
脚本も素晴しい。
大体、悲恋にありがちな展開とかもあるんですが(大抵私はここで引く)、それが全然気にならない。
セリフの無駄のなさ、伏線のひきかた、間のとりかた。
全て完璧じゃないんでしょうか?これは。嫌味がまったくないしね。
この、そうとうに偏屈(笑)な私でさえ、素直に泣けるんですからね。
賞を取っていても、つまらない作品はたくさんあるし、私はそういうことで映画の評価を決めたりしません。
監督は「これは普遍的な愛の物語」と語っていました。
本当に、彼らの痛みや苦しみ、そして精神的な歓びとか幸福とか、そういうことを巧みな表現力によって実に素晴しく語ってくれてる。

ヒース&ジェイク、とっても良かった。ヒースのくたびれた雰囲気。
ジェイクの純粋なまなざし。彼らによってまた、この作品の完成度が上がったのでしょう。
ちなみに、オークションで1200万円落札のシャツが!!
とても重要なものだったのでした。う~ん、あれはそういう価値があったのねと!
すごい納得してしまいました。

某タバコ会社の広告みたいな、美しい山々の風景の撮り方も素晴しかった。
映画的には本当に、高品質で、満足度高いのでした。
監督の言うには、映画であんなにたくさんの羊を使ったのはないとか。
ほんとうにたくさんの羊の群れには驚きました。管理するのはすごく大変だったでしょうね。

ダンスシーン音楽も、ウエスタンファッションも、とても素敵だった。
女の子のウエスタン・ファッションも派手めでなかなか良いです♪

伏線もすごいたくさんだから、冒頭からじっくりとご覧になることをオススメします!
シャツとか、羊とか・・・いろいろです。

2回目は、TOHOシネマズのプレミアスクリーンでの観賞だったので、完璧に映画に集中できました。
椅子がいいってすごいことですね。
1回目はシネマライズでしたが、椅子が悪いし設計も良くないので、すごく観ずらかった。
あそこはいい作品をやってくれるので、あんまり悪口言えないんだけど。
まあ、2回目は隅々までじっくりと味わってきた感じで、大満足!

結局、4回観ました。
観るたびに、その深さに感動しています。ウエスタンの世界もおしゃれで素敵だし。
あれは、私の「一生モノ」作品になりそうです。
原作も読みました。人間の本質的な幸福について、この物語は語りかけているのです。
仕事の行き帰りにもサントラを聴いています。どっぷりと浸ってます・・・。
家に帰ってからも聴いてるので、どうしょうもありません・・・(笑)
各所で上映禁止になったり、いろいろと大変な旋風を巻き起こしているようですが。
偏見のある人、感性の乏しい人には、感動できない作品。

ブロークバック・マウンテン [DVD]
ヒース・レジャー (出演),‎ ジェイク・ギレンホール (出演),‎ アン・リー (監督)

同性愛

Posted by miniaten