ジャケット
ここ数年のことですが、人生において「もしもあの時、ああだったら・・・」
ということを考えるのをやめました。
なぜなら、全ては必然なのだと、いいことも悪いことも全てを受容しなければ、前に進めないからです。
現実的には、そうやって振り返ることなく、ひたすら前に進むのです。たとえ、目の前に道がなくても。
道は自分で切り開く。
さて、とはいえ、映画の中は空想の世界。いくらだって人生をリセットできてしまう。
エイドリアンとキーラという人気スターの競演というのに、東京では3箇所くらいしか上映していない。謎です。
宣伝もあまりしていないせいか、お客さん少なかった・・・。
作品的にはとても良かったです。すごくストーリーに引き込まれる。
俳優さんたちの個性的な演技も見応えがあります。
特にエイドリアンの最後に見せる表情は、印象に残りました。素敵です。
それに、彼はとってもオシャレです。服の着こなしがきれい。
グランジなキーラもかっこ良かった。ダークな雰囲気も似合ってた。
映像がすごくスタイリッシュで、とってもいい感じでした。
特に、目から脳の中へ入り込んで行き、記憶を旅するようなイメージ映像はとっても刺激的で良かったです。
過去なのか、未来なのか、現実なのか、記憶なのか、幻想なのか・・・。
話が進むにつれ、謎が解かれて・・・。
アイディアとしては「バタフライ・エフェクト」にとてもよく似ていました。
ちなみに「バタフライ・エフェクト」も、とっても面白かった作品。オススメです。
この作品は、演出がハードというか、冷たくて硬質なもので統一されています。
雪、病院、スチールのロッカー、鉄格子、拘束服(ジャケット)・・・・。
あと、いろいろと隠されたキーワードや暗号のようにちりばめられた様々な意味がおもしろい。
メインのふたりは、キリストとマグダラのマリア?っていうところも面白い。
しかし、パンフを読んで衝撃だったのは、この脚本ははじめ、コリン・ファレル(!!!)主演で、ベトナム戦争もの、アントワン・フークア監督、6000万ドルの大作になる予定だったそうです!!
それがなぜかジョン・メイブリー監督で低予算になってしまったらしいのですが。
でも、この作品の出来栄えは、なかなか素晴しいと思います。
・・・でも、コリンの大作ものバージョンも観たかったな~(笑)。
ベトナム戦争が、湾岸戦争に変わっていましたが、そのほうが現代の我々にとっては身近に感じられて良かったかもしれません。
ベトナム戦争での後遺症もさることながら。
湾岸戦争症候群も、本当に深刻です。
「ジャーヘッド」にも、兵士たちに得体のしれない薬を強制的に飲ませるシーンなんかがあったりしたのも、記憶に新しいところ。
帰国した兵士の妻が産んだ子供たちに、重大な障害が出たことをTVでも報道していた・・・。
そしてその犠牲はいったい何のためなのかということを考え出すと・・・ああ、話がそれた・・・。
ダニエル・クレイグさんが出ていて、ボケな私は「まあ、なんてダニエルさんに似てる人なのかしら」と、観終わってパンフ見て「・・・!本人じゃん!」と、己のボケボケかげんにあきれ果てたのでした。
だって、真っ黒な髪で、イメージぜんぜん違うんだもーん(開き直り)。
でもやっぱり、吸い込まれるようなブルー・アイがとっても素敵です。
007、早く観たいなー♪
007ファンから、イメージと違うとかってバッシングがすごいらしいですが、なんてもったいない!!
過去のイメージなんか、どうだっていいんですっ!
違うイメージでやるところにまた楽しみがあるんじゃないですか。でしょ??
あと、ちょっぴりなんだけどS・マッキントッシュさんが出ていて、すごく嬉しかった。白衣姿もかわいくて♪
ジャケット [Blu-ray]
キーラ・ナイトレイ (出演), エイドリアン・ブロディ (出演), ジョン・メイブリー (監督)