題名のない子守唄
感動というのかなんというのか・・・
とにかく、私は号泣しました。
泣けて泣けて、どうにも止まりませんでした。
映画を観てこんなに感情を揺さぶられたのは、
いつのことだったか・・・
とりあえず感動して泣いた、ってことはあったけれど、今回は魂にガーンとですね、聖堂の鐘が鳴り響くようでした。
なんかもう感動とかなんとか、言葉にすると安っぽくて嫌になってしまうのです。
他の人の感想を一切読む気にもならず、ただひたすらひとりで浸っていたいと、そのくらいにこの作品は私に素晴しいものを与えてくれました。
ストーリーはサスペンスなので、
内容についてはあまり書けませんね~
できるだけ、情報を入れないで観たほうがいいと思います。
さて・・・
なぜ私がそんなにも泣けたかといいますと、
まず一番大きな理由として、
こんなにも上質な超一流の作品を観ることができて、
泣くほど嬉しかったから、なのです。
それと同時に、心から安心しました。
まだ、ちゃんと「映画」を作ってくれる人がいる!
良かった、良かった。
なにしろ最近は映画と言って、お金をとれるようなレベルなのだろうかと思うものもあります。
良いものとの出会いは、心からの満足に浸ることができて、劇場の椅子が多少硬かろうとも気にならず、
エンドロールが流れ素晴しい音楽を聴きながら、暗い劇場の椅子で深い深い充足感に満たされ、至福のひとときを味わうのです。
そう、これこそが映画の満足感、醍醐味です!
特に今回一番期待をしていたのは音楽です。
エンニオ・モリコーネですよ!!
まだこのような超一流の映画音楽を使った映画を、劇場で観ることができるという幸せ!
もちろん音楽以外の脚本も、撮影も、キャストも、演出も、ほんとうになにもかもが、
素晴しく、ひとつひとつをかみしめるようにして私は観ていました。
ジュゼッペ・トルナトーレ監督は、映画によって、
人生の苦しみ、悲しみ、喜びを教えてくれ、そして
人の残酷さと優しさとを非常に巧みに操り、美しい芸術作品として目の前に展開させてくれるのです。
イタリア映画ってほんとうに凄いなあ~~といつも感動します。
人間の深いところまで描くのが巧いです。
魂に突き刺さってくるような感覚があります。
いまや上質な映画はヨーロッパでしか作れないのかなと思いました。
特にイタリア映画は要チェックです!
もちろん、帰りがけにサントラを購入して帰り、帰宅後はずっと聴いていました。
サントラを聴いているだけで泣けてきますね。
すごすぎる。
モリコーネは1928年生まれといいますから79歳。
まだまだ、活躍が期待できそうです。
上質なものに出会うのは、大いなる喜びです。
そうそう、先日のバレンボイムさんは65歳ですがバリバリに元気でした。
美しすぎます・・・
何度聴いても泣けます。
とくにヴァイオリンが最高です・・・
また観にいこうかなあ・・・
今年一番の作品になってしまいました。
音楽が流れたとたんに涙が出てくるかもしれない・・・