ジャンパー

とても楽しいアクション映画でした。

ジャンパーという、空間移動ができる人たちがいて、彼らを狩る人達、パラディンとの戦いを描いた作品。

普通は、こういった特殊能力を持った人たちは、正義のために戦ったりとか、人々を救ったりとか、という英雄話になるものですが、この映画ではそういうのは一切なし。
主役のヘイデン・クリスチャンセン演じるデヴィッドは、TVニュースで大災害の様子を放送していても、知らん顔。
ただ、ジャンパーとしての能力を自分の遊ぶことだけに使うんですね。
ここで、観客はあれれ、と思わされるわけですが、ありきたりのヒーローものではないんだな、と理解し、先へ進みます。

で、ひたすらジャンパーVSパラディンの、追われるものと追うもののスリリングな戦いの様子を楽しむのです。
続編もあるのかな??この調子だといくらでも続きそうですよ・・・


世界中を自由自在に飛び回るので、撮影はさぞ大変だったろうなあ~と思いました。

世界遺産の場所では、許可がおりないところもあったようで、そこはCGのおかげでクリアしたんでしょうね。
たとえばこのスフィンクスの頭とか・・・。

ローマのコロッセムのシーンは実際に入って撮影したようで、とても深みのある映像で素敵でした~。やはり、いくらお金と手間をかけたセットでも、本物の迫力にはかないませんね。すごいなあ。

この監督の、軽いノリのアクション作品は、結構好きなのです。
「Mr.&Mrs.スミス」も、「ボーン・アイデンティティー」も、とても面白かった。
見せ方が上手なんですね。テンポも良いし。
あと、ちょっとした小道具の使い方なども、おしゃれ。
全体的に嫌味がなくて、洗練されているのですね。
こういうセンスは非常に学ぶところがあります。

ところで、東京のシーンもとても楽しかったです。
地下鉄銀座駅から地上に出ると、渋谷のハチ公前の交差点。
あそこにヘイデンとジェイミーが立ってたの~?って思ってちょっと感動しました(笑)。
ベンツで明治通りらしき通りを通ったり、アキバらしきところにも行っていましたね~。


今回の個人的な見どころは、何といってもこの人。
ジェイミー・べル。
「リトル・ダンサー」の可愛いダンサーが今でも強烈な印象です。
ずいぶん成長したのね~と何やら親戚のおばさんのような感動をしてみたり(笑)。

「キング・コング」や「父親たちの星条旗」などの大作に出てはいたけれど出番が少なくて、ファンとしてはもっと観たい~と願っていたので、今回の作品では存分に彼の活躍を観ることができて、大満足でした。
ボサボサのはねっ毛がかわいくて、良かったですね~。
ロンドン・バスのシーンが一番好き。
あそこだけでももう一度観たいな~。
可愛いだけじゃなくて、クセのある若手俳優、年とともにいい味を出してくれそうで、大いに期待しています。頑張ってね~(と、また親戚のように・・)

次回作、ダニエル・クレイグと兄弟という素晴らしい役で「Defiance」楽しみにしています!