PROMISE 無極

2018年3月30日


これは、娘も行きたい、というので2人で観てきました。

まず私は、ブンブン人が飛ぶワイヤーアクションとか、派手なコスチュームでチャンバラとかそういうのが何よりも好きなので、こういう映画はばっちり、ツボなわけです。
チェン・カイコー監督の「黄色い大地」も好きだし、何といっても「さらば、わが愛 覇王別姫」は非常に好きな作品だった(これはワイヤーアクションはありません、念のため)ので、今回のPROMISEはすごく楽しみにしていました。
でもね、ひとつ残念だったのは、CGのレベルがあまりにも雑で、誰の目にも明らかなほどひどかった。
今どきCGを使うからには、それなりのスタッフをそろえて、お金をかけないとね~。
皆、目が肥えちゃってるから。(キング・コングはほんとに凄かった!)



で、なぜか冒頭から、笑わせてくれるんだな、これが(笑)。
隣の娘もかなり笑っている・・・。
妙なツボだわ・・・。
ありえないシーンとかが多すぎ。
でも、場内でも変なところで笑う人、多し。
監督、妙な笑わせかたはやめてくださいって。
ちょっと危険な雰囲気です。
たぶん、普通に「感動」とかをしたくてこの作品を観にいくと、かなり違うかも(笑)。

だけど私は好きですよ。チェン・カイコーの趣味。
衣装とかセットの豪華さ。ダークで派手で、素晴しい!
正子公也さんという日本人の絵巻作家が、この映画の衣装デザインを担当しているのですが、これが素晴しく美麗!
こちらでイラストのお仕事がご覧になれます。PROMISEのイラストはなさそうですが・・・
そしてPROMISEのイラスト集が、出るようです。う~~ん。欲しい。


なにしろ最高だったのは、北の公爵・無歓様(ニコラス・ツェー)です。
美しい!白いお衣装も眩しく!
笑うところが特に、最高演技賞でしたね。
泣くところも、最高です。
美形で、演技もできて、香港のスターは素晴しいですね。
扇が武器になってたりとか、椅子の背部分にナイフが仕込んであったりとか、それからいつも手に持ってるゴールドの手のかたちのステッキが面白い!
一瞬だけ、いつも人差し指なのが親指になるシーンを見逃さずに!あれは完全にジョークだわ・・・。
この公爵様、性格がかなりおかしく(笑)、服が血で汚れたとかいっては周りの部下を殺しちゃったりします。
だけどそれはご自分で汚されていたような気が・・・。
とにかくキレやすい性格です。あと、人のせいにしまくり。逆恨みしすぎ。
で、美形なわけです。
そしてめちゃくちゃ強い!!
まあ、ざっと解説しましたが、理想の悪役ともいえるお方でした。一見の価値あり。


主役を無視しているようですが、気にせず次へ。
真田さん演じる将軍、光明さんもかなり変な人でした(笑)。
だけど真田さんもさすがに上手いです。
剣の立ち回りにしても、馬の乗りこなしにしても、惚れぼれするほど美しい。
こちらでお見せできなくて残念ですが、戦いの衣装じゃなくて、くつろいでいるときのピンクの花のお着物が素敵でした。
不思議な様式の川沿いにたたずむ、自宅。
かなり和風のような。建具に描かれているのもピンクの花。
庭にも、ピンクの花。彼女にもおそろいの花の着物を着せて。
とことん花好きな将軍です。
そうそう、そういえば甲冑にも赤い花のモチーフが使われていました。
ピンクの花は、桜かしら?と思いましたが、ファンタジーなので、もう一度よく観てみないと。
でも、素敵な建物でした。
衣装も素敵ですが、セットのご趣味もなかなかなのです。

他にも印象的だったのは、無歓と鬼狼(このキャラも良かった!!)とチャン・ドンゴンが戦うシーン。
円形状に配置されついたてに、鳥の絵が墨で描かれていて、それがなぜか動くのです。
実におもしろかった。

セシリア・チャンも、なかなか綺麗な人でした。
無歓と光明と、あと鬼狼が強烈だったので、チャン・ドンゴンの印象は弱かった。
しかし、ビジュアルとしては実に楽しめる作品でした。
テーマは「運命を変える」。
ストーリーはチャイニーズ・ファンタジーです。

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真田広之 (出演),‎ チャン・ドンゴン (出演),‎ チェン・カイコー (監督)

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