フィリップ、君を愛してる!

2023年5月27日

原題:I Love You Phillip Morris
制作:2009年フランス
キャスト:
ジム・キャリー(藤原啓治)
ユアン・マクレガー(森川智之)
レスリー・マン(石津彩)
ロドリゴ・サントロ(神奈延年)
アントニー・コローネ(菅生隆之)

この映画の感想はネタばれしちゃうといけませんので、さらっといきたいと思います。

ご周知のとおり、ジム・キャリーが演じるスティーヴン・ラッセルはIQ169の天才詐欺師で、しかもゲイ。
そして脱獄4回という脱獄のプロでもあるんですね~。
一番の驚きは、それが実話だということ。

もともとがスゴ腕のスティーヴンなわけですが、刑務所でフィリップ・モリス(ユアン・マクレガー)と運命的な出会いをしたことで、その行動力がパワーアップ。

そこが刑務所内であろうと、詐欺師の才能をフルに使って、色々なことを可能にしてしまう。
不可能も可能にする男なのです。

スティーヴンはフィリップを愛するあまりに暴走していくのですが、それにしてもその暴走の度合いが普通でない。
というか、普通の人にはできないことをやってのける、またそれができてしまう頭脳=IQ169の持ち主なのですね。
心温まる恋愛物語であると同時に、スティーヴンの詐欺師っぷりがあまりに凄いので、本当にこんな人が実在するんだ?とひたすら驚き、感心しつつ観ていました。

脚本にもかなりハッタリが仕込まれていて、監督たちの遊び心がとっても素敵でした。
きっとスティーヴン自身は本当に真剣に愛の道を突っ走っていたのだろうと思うのですがジム・キャリーはややコミカルに誇張しつつ演じているので、なんだかそれが現実のこととは思えなくなってきたりして。
フィリップのほうは、別に贅沢な暮しも望んではいなくて普通に恋愛したかっただけなのに、いろいろあって愛情表現が普通でなくなったスティーヴは、一途すぎて時折心が痛むくらいでした。
まさに命がけの愛でした。

それにしても「地獄の沙汰も金次第」なんて言いますが。
やるかやらないかの違いなのでしょうか。

ユアンと出会う前につきあってた恋人ジミー役が、ロドリゴ・サントロ。
露出度高めでいかにも~な派手なファッションとかも違和感なくこなしてしまっているのは流石ロドリゴですね。

プールサイドでラブラブな2人。
ロドリゴは出番少ないけど、とっても可愛くゲイ役を演じていました。
泣けるシーンもあって・・・(詳しく書けないけど、ロドリゴ良かった~!)
笑って、泣いて、楽しい作品です。

とにかく文句なしに可愛い、と大評判のユアン・マクレガーの演技力には参りました。
通常の感じではどちらかというとクールなハンサムという感じのユアンですが、この彼はと~っても、乙女ちっくなのです。
潤んだ上目づかいはちっとも気持ち悪くなく、少女のような可愛らしさ。
ノーマルな男性が観ても、可愛いと感じるそうです。
そしてフィリップの、とても平和的で素朴なキャラクターにはホッとさせられました。
改めて、ジムとユアンの素晴らしい才能に感動してしまいました。

花束とシャンパンを手に、きちんとオシャレして・・・
恋人の家に到着したところ。
白い壁にブルーのドアなんて、ロマンチックなご趣味ですね~(笑)。

 

 

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