クレイジーハート
作品情報
時間:111分
原題:Crazy Heart
製作:2009年アメリカ
原作:トーマス・コッブ
監督:スコット・クーパー
脚本:スコット・クーパー
撮影:バリー・マーコウィッツ
衣装デザイン:
音楽:T=ボーン・バーネット、スティーヴン・ブルトン
キャスト:
ジェフ・ブリッジス(壤晴彦)
マギー・ジレンホール(冬馬由美)
ロバート・デュヴァル(大木民夫)
コリン・ファレル(津田健次郎)
『クレイジー・ハート』の感想
とても楽しみで期待していた作品にもかかわらず、なかなか行くことができなかったのですがやっと先日行くことができました。
とても良かったです!!
ミッキー・ロークの「レスラー」にも似た感じでした。
かつては一世を風靡したけど今はアルコール依存症でお金もなく、孤独で崖っぷちの57歳、シンガーソングライター、バッド・ブレイク(ジェフ・ブリッジス)が、友人や恋人や周囲の人達に支えられながら再起していく物語です。
1980年代の頃に西海岸を旅行していたことがあって、ホテルでTVをつけると、一日中ロデオばっかりやってるチャンネルがあって驚きましたね。
そんなに皆、ロデオ好きなのか、と思いましたもんね。
また、カントリー・ミュージックというとやはりイーストウッド映画を思い出してしまうんですが、イーストウッド以外でとても印象深いのは「ブルースブラザーズ」の中で、酒場で「ローハイド」(これもイーストウッド関係だったか・笑)を歌うシーン。
ウケてもウケなくてもビンがバンバン飛んでくるのとか、とにかくカントリーミュジックじゃないと地元じゃ受け付けない、というのが面白かった。
ひとつの文化を守り続けているというか、好きなものは好き、そしてとことんやり通す、という姿勢に頼もしさのようなものを感じるのでした。
記者でバッドの恋人ジーンを演じたマギー・ギレンホールの素敵なこと・・・。
なんとも言えないふんわりとした優しい雰囲気を漂わせているのは、やっぱりジェイクのお姉様なんだなあ~とつくづく思うのでした。
ジーンの、女である前に母親としての選択、とても印象的なシーンでした。
バッドの親友で酒場の主人ウェインを演じたロバート・デュヴァルも、とても良かったです。
釣りをしながら歌をうたうシーンも素晴らしかった。美声に驚き!
エンディングで再度流れるのは、監督がきっとものすごく気に入っているのかも。
ジェフさんはとっても歌がお上手というか本当にミュージシャンそのもので、音楽の才能がある方なんですね。
アカデミー賞主演男優賞に輝いているように、見事にはまり役でした。
木陰が美しいこのシーン、とても好きでした。
ウエスタンブーツにテンガロンハット、ウエスタンシャツ。
いかにも南部の男って感じの見た目。
不器用で孤独で、なんとかひとつの道を貫いて生きているという姿に共感します。
なんだかんだといっても、私の観たかったのはコリン・ファレルなのでした。
コリンの役は、バッドの弟子で大成功している歌手。
良い弟子や親友を持って、バッドは幸せ者です。
コリン出演作品はほぼ全て観ていますし、普段から映画出演以外の彼の様子などもこまめにチェックしています。
他のどの俳優さんよりご贔屓にしちゃってるわけですが、いやはや、この作品のコリンのカッコイイことと美しさときたら、今まででダントツですね。
スターオーラが溢れてました!キラキラでした~☆☆☆
しかも、なんという素晴らしい歌声!
にもかかわらず、クレジットされていないんですよね。
パンフにも写真がなく、がっかりでした。。
パンフのインタビューにあったスコット・クーパー監督によると
「コリンのことを秘密にしておきたかったんだ。一度この映画を観たら、彼のことが好きになってしまうからね。」
・・・って!!好きになっちゃいけないんですか!?って監督に詰め寄りたい気分でしたよ、もう。
まー、そのぐらい素敵だったわけですが。
ロン毛に髭でオニキスのピアスなんかしちゃってて、スラリとスリムになってて、ギター弾きながら歌う姿は素敵すぎでした!
素晴らしい歌声も披露してくれています。
過去にはいろいろあったけど、水に流していい仕事しようよ、っていうサッパリとした男っぽさが爽やかでしたね。
バッド・ブレイクのセリフ
「俺もまだイケルだろ? じゃあな。」って、カッコ良かったです♪
関連作品
公開のだいぶ前から購入済みで何度も聴いているCD。
主題歌の「The Weary Kind」はT=ボーン・バーネット作曲で、アカデミー賞主題歌賞を受賞。
ロバート・デュヴァルの歌もちゃんと入ってます♪
劇中、ボウリング場でバックバンドのメンバーとして参加しているのは主題歌も担当しているライアン・ビンガムで、彼はロデオがお得意とか。
ライアン・ビンガムが歌う「The Weary Kind」