スーパーサイズ・ミー

今日はDVDのご紹介です。

ある日モーガンは、TVを観ていました。
すると、自分たちが肥満体になったのはハンバーガーのせいだと、少女2名がマクドナルド社を訴えるというニュースをやっていました。
そのことがきっかけとなり、彼は「1ヶ月間、1日3食マクドナルドのものしか食べない」という人体実験を記録し、映画にするというアイディアを思いついたのです。
彼の恋人はベジタリアンでヴィーガン・シェフ。

周囲の心配や反対をよそに、彼は30日間、実験をやりとおしたのです。

私はこの映画、世界中の学校で子供たちに観てほしいと思いました。
もちろん、ご家族で観るのもよろしいかと思います。

この作品では、モーガンが自ら人体実験の記録をしていく合間に、学校や街のひとたちの食生活の実態をレポートしたり、各分野の専門家たちにインタビューしたり、医者、学校関係者、食品業界関係者などにインタビューしてコメントしてもらっています。
その内容は、実に衝撃的であり、本来は全ての人々が普通に知っているべきことなのに知らされていないという事実ばかりでした。
一番嬉しかったのは、私が最高の書と思っている「エコロジカル・ダイエット」の著者、ジョン・ロビンスが登場したことでした。
彼は、サーティーワンアイスクリームの創設者の孫でありながら、家業に疑問を抱き、ベジタリアンとなり、ヨガと瞑想法の教師であり、心理療法家として活動されている人です。
残念ながら「エコロジカル・ダイエット」は現在日本語版は出版されていないのです。
なぜでしょう?

それにしても、「身体に良い」と思ってファストフードを食べている人はいないですよね。
なのになぜ、食べることをやめないのでしょうか?

「食べると気分がよくなるんだ」
「それは、中毒ね」

このセリフが印象的でした。
ファストフードには、中毒成分が含まれており、例えばチーズにはモルヒネ成分が。
それを、やはり中毒性のある砂糖入り、カフェイン入りのドリンクとセットで売る。
この中毒成分ミックスに子供の脳は勝てないのだそうです。
子供たちはファストフードが「好き」なのではなく、すでに中毒になっているということなのです。

私はDVDを購入しましたが、2枚組みになっており、2枚目には特典映像が入っています。
このなかで最もおどろいたのは、モーガンの実験で、ハンバーガーやフライドポテトをガラスジャーの中に入れて放置するというもの。
なんと、マックのフライドポテトは、10週間経過しても見た目は買ったときと同じ状態なのです!いったいぜんたい、どんなイモなんでしょうか?
このほか、マック・シェイクには40~50種類もの添加物が含まれているとか、もうほんとうに、正気の沙汰とは思えない衝撃事実のオンパレードでした。
興味深かったのは、不登校児や問題児の学校で、自販機をやめて水にし、食事を手作りのものに変えたら子供たちの性格が変わったということでした。

企業と政治がどのようにからんでいて、圧力団体(ロビイスト)がどんな活動をしているかなども、とてもわかりやすく説明してくれています。

それにしても、人体実験のようすは、壮絶ですよ。まさにしのびよる「死」の恐怖といった感じです。
途中でドクターストップがかかり、真っ青に!しかしそれでも彼はやり抜いたのでした・・・。ほんとうにお疲れ様です。

素晴らしいのは恋人のアレックスの活躍です。
30日の実験終了後、愛するモーガンのボロボロの身体を、ヴィーガン・シェフの腕をふるって、すっかり健康体にもどしてあげるのです。
まー、彼女がいたからモーガンもこんな無茶ができたんだろうなあ、と思いましたねえ。
DVDに入っていたリーフレットには、アレックスのデトックス・レシピがのっています♪

観終わって、やれやれ・・・(笑)。
それにしても、人が口に入れるものというのは、ほんとうに大切なんだなあとしみじみ実感できる作品です。

こちらの本もおすすめです。
DVDの特典映像のなかで、この本の著者が語っています。

こちらは、映画の原作本です。
著者は、監督のモーガン・スパーロック氏。