ダージリン急行

作品情報

 時間:91分
 原題:The Darjeeling Limited
 製作:2007年アメリカ
 監督:ウェス・アンダーソン
 脚本:ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン
 撮影:ロバート・D・イェーマン
 
 キャスト:
オーウェン・ウィルソン(内田夕夜)
エイドリアン・ブロディ(東地宏樹)
ジェイソン・シュワルツマン(竹若拓磨)
アンジェリカ・ヒューストン(鈴木弘子)
アマラ・カラン(佐古真弓)
ビル・マーレイ(江原正士)

3兄弟の心の旅

どちらかといえば私は、ゆるめな作品は好みではないのです。
でも、ウェス・アンダーソン監督の作品は好き。
ただの人情話でないところがいいのかもしれないなあ。
あと、アンダーソン監督の趣味の良さがたまらなくいいですね。
カラフルな特徴のある色彩感覚の豊かさに、私の目や感性はもうすっかり夢中です。

さてさて、今回の「ダージリン急行」。
3人の兄弟がインドへ”心の旅”をするお話です。

とにかく兄弟がかわいくって、顔がゆるゆる~~としながら観ていました。
脱力して~そしてなごみます。
それも、とびきりのセンスの良さと、知性のある演出がさりげなあ~~くちりばめられていて、とても楽しかったです。
あ、こういう色合わせいいなあ~とか、小物の使い方も上手だし、それに、なんともいえないギリギリのセンス、いえ、それがまさにするどい。
本当に勉強になります。

ヴィトンの特注バッグ、すっごいかわいい!販売してほしいなー。
バッグとおそろいのベルトもかわいくて、取り合いになる気持がわかりますね(笑)。
足元にも注目です!
特に私は、エイドリアン・ブロディが好きなのです。
彼はプライベートでもすごくお洒落で、映画の中でも、服の着こなしが実にうまくて、う~ん、やはり一番決まってるわ~と、彼を眺めているだけで大満足でした。
父の形見の’70年風サングラスも、ノーネクタイ&明るめのグレイのスーツに違和感なく合わせていて、ネックレスとか、毒蛇入りのガイコツマーク入りのケースも、かわいくてかわいくてしかたがなかったですね。
ノータックのスリムなパンツが素晴らしくおしゃれに見えるのはさすがだなあと思います。

コチラは車内。不思議な絵が・・・(笑)
オレンジ色がいいですね。
3人の微妙に色の違うグレーのスーツがオレンジ色になぜかしっくりはまっています。

スパイスの香りが漂ってきそうな映像でした・・・。

この左の、ターバンの人は、車掌さんです~。
やはりこういったスタイルがいわゆる”正装”みたいな、あらたまったファッションなのでしょうか~

通路の壁はブルーですね~
ウキウキするような色彩感です。

常にお揃いファッションの3兄弟。
もお~たまんなく可愛いですね。
口が悪くて、仲悪そうに見えても、共通のイメージを持たせることで、なんとなく心や意識が通じあっているのね・・・と思わせてくれる。
3人が喪服を着てるシーンもあるのですが、それがまたいい!

観終わったら、ほのぼの、そしてさわやかな風を感じました。
音楽の使い方も良かったです。(知らない曲ばかりですが)

冒頭に短編映画が入るのです。
「パリ・ジュテーム」の中のひとつの作品みたいで、
なかなかいい感じでした。
それで、本篇の中で三男のジャックがそこのホテルのバスローブを着用していて、(上の画像ね)何気なくリンクしてるのが楽しかったです。
ナタリー・ポートマンが色っぽかった~。
「マリー・アントワネット」でルイ16世を演じて、あの時もすごく良かったジェイソン・シュワルツマン、今回も口数少なめですけど、い~い雰囲気を出す人ですねえ。


同監督作品で、こちらも、家族愛がテーマ。
特に父親を中心に話が進行していくのですが、
なんだか「ダージリン急行」とセットみたいで、合せて観てみると面白いかも。
見比べると、私は「ダージリン急行」がかなり好きですね~(エイドリアンのせいかな?笑)

オーウェン・ウィルソンも出演しているので、ますますリンクしてる感じ。
「ライフ・アクアティック」をまだちゃんと観ていないので、
近日中に観なくては!

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