エリザベス:ゴールデン・エイジ


とても素晴らしかったです。
大作ならではの豪華絢爛さ、巨大スクリーンで観る価値のある作品です。
美しいものを観るのは、実に心地の良いものです。

衣装やロケーションにただただ見とれるばかりでした。
高い高い天井の吹き抜けを上からカメラで追うシーンなどは、とても ワクワクします。


室内のインテリアや、調度品、小道具なども、とても気になりました。
手のかかった美しい衣装に見とれてセリフを聞き逃しそうになるくらいでした。
芸術作品ですね~。


大作映画ならではのお楽しみでしょうか、大物俳優&女優がもったいないくらいにちょっとずつ登場するという、この贅沢さですね。
ああ、もうおしまいなの~と言ってると次々と豪華なものが登場するという、懐石料理のような感じ(笑)。
ケイト・ブランシェットはじめ、役者さんたちがとても素晴らしいですね。
とにかくケイト様の美しさと迫力に見とれて終始した感じでした。
アカデミー主演女優賞はマリオン・コテイヤールに持っていかれましたけども、エディット・ピアフは壮絶でしたから納得です。
でも、ケイトさんも本当に、ものすごい迫力でした。
美しいばかりでなく、女王としての品格を備えていて、声も話し方も、ドレスの着こなしもおみごとでしたし、その気迫には圧倒されました。
女性の強さと弱さ、強弱をとても細やかに演出、そしてまったく見事に演じきっていて、要所要所でかなり感動して泣けるシーンがたくさんありました。

そして私の今回気になっていたのは、エリザベスを暗殺する役のエディ・レッドメイン。
いや~登場シーンの表情でやられました・・・。
一瞬なのに、あの表情でこれから起こることの全てを語ったかのようで。
暗殺シーンの超ドアップ(ほんとうに大きかった~笑)では、反射的に涙が出てしまいました。
彼は芸術ですね。ブラボーです!思わず拍手したいくらいでした。
でもやはり・・・ええっ!もう出番終わり?!とショックでしたが・・・。
考えてみれば「グッドシェパード」で一番印象に残ったのが彼でした。
今後にも大いに期待しています。
トム・ホランダーが大人しめでしたけど、含みのある抑えた雰囲気は彼独特で、やはりいいですね~。あと、リス・エヴァンスも素敵でした!
ジェフリー・ラッシュの側近役も、完璧でした。
バルボッサの時のノリノリ演技も素晴らしかったですが、今回の静かな存在感も本当に素敵でした。
時代物の衣装が似合いますね~


そして今回目立っていたのがこちらのクライヴ・オーウェン。
素敵でした~~
なんとなくウィリアム・ホールデンを彷彿とさせるようなスターの風格、オーラが出ていました。
以前よりもさらにパワーアップしている感じです。
海賊のお衣装もとてもよくお似合いで、大活躍でした。
あの最強だったスペイン艦隊を撃破するところ、なかなか良かったですが本当のこと言うとちょっとばかり戦闘シーンが物足りなかったかな・・・と思いました。
(アクション好きなもので、ついこういう感想になってしまいますね☆苦笑。)

音楽が素晴らしかったので、(特にヴァイオリンが素敵で)帰りにサントラ購入して、ずっと聴いています。
壮大で美しく、娘も大変な気に入りようです。
エンドレスでかけまくっているほど。

ヘレン・ミレン版のほうも友人に教えてもらって購入してあるのですが、まだ未見。
観たい・・・


セリフで印象に残ったもの。

「不可能なことほど面白いのに」

これは、エリザベスの言葉。
いいですね~。
冗談っぽく言ったセリフですが、エリザベスならではの意味を含んでいて
にやりとさせられました。

またこれは、エリザベスの相談役ジョン・ディー(数学者、天文学者)のセリフ。
ちょっと正確に思い出せないのですが、だいたいこんな感じでした・・・(不正確ですみません)

「嵐が来たとき、ある者は逃げたり、隠れたり、おびえたりする・・・しかし、ある者は、鷲のように空高く舞い上がる。」

エリザベスは、このとき、無敵と言われたスペイン艦隊が攻撃してくることに恐れと重圧とその他悩みでかなりナーバスになっていたのですが、この一言でにっこりと顔を上げ、(そのケイトさんの表情がまたいいのね~)
ジョン・ディーに対する称賛を含めたお礼の言葉を言い、“嵐”に堂々と立ち向かって行くのでした。
銀色の、甲冑姿が美しかった。