フィガロの結婚:ザルツブルク音楽祭制作

2020年9月16日


クラウス・ゲートの演出がかなり大胆で、知性にあふれていて、ハイセンスで、それはそれは見応えがありました。
勉強になりましたね~。
高感度というか……感覚刺激されました。ものすごく。

衣装も良かったです。黒とネイビーとグレイと白という、ストイックな色味を抑えたイメージでまとめていまして、ラブコメみたいなストーリーや、モーツァルト調のおどけたユーモアとはあえて相反する雰囲気で、それも素敵でした。
特にケルビーノのマリン調な制服っぽい衣装がツボでした!早速真似したくなります。
舞台セットもすばらしかったし、照明効果も、なにもかも完成度が高かったです。
そういった、セットや衣装や演出によって、格調を高め、哲学的とさえ思える雰囲気を漂わせていました。

キャストも皆さんしっかりした実力があって、特に歌わない天使役が印象的でしたね~。動きがいいんです。

管弦楽は、エイジ・オブ・エンライトメント管弦楽団!!!
綺麗な音でした~~

指揮はロビン・ティチアーティで、何と25歳!!
髪型はラトルと同じ感じなので、まるで若い頃のラトルのようでした。
それに、モーツアルトのイメージぴったりの、屈託のない笑顔、可愛かった~
今回、この作品を聴けたのは、すごくいいタイミングだったかもしれないなあと思いました。
このみずみずしさは、やはり若さ故かも・・・

めずらしく、DVDが欲しい!!!と思いました。
映画みたいに安ければ、何度でも劇場に行きたいものです。

笑いがたくさんちりばめてあって、一見、軽め・・というか軽やかな恋愛騒動に見えるけれども、
とても深い人間の愛や心、哀しみをも表現している作品。
ハハハ……と笑いながら、美しい音楽とともに心に残っていくのでした。

隣の白髪紳士殿(他人)が、「ふっふふ……」と笑いまくり、大きな拍手、「ブラボー!」と叫びまくり、手でリズムをとったり、「フンフン~♪♪」と小さく鼻歌まで(笑)……という、かな~りノリの良い方で、知らない人なのに楽しかった~
モーツァルト、お好きなんだな~~と、体中から伝わってきましたよ!
心からオペラを楽しんでいらして、いいなあと思いました。